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鹿島に挑んだ“Jリーグ戦出場ゼロ”の19歳…大分MF弓場将輝が好パフォーマンス「闘志むき出しで闘えた」

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大分トリニータMF弓場将輝

[4.23 ルヴァン杯グループA第5節 鹿島 3-0 大分 カシマ]

 Jリーグ戦出場ゼロの若きボランチが鹿島アントラーズに対して果敢に挑み、豊富な運動量を活かしながら前半45分間の緊迫戦を演出した。

 大分トリニータMF弓場将輝は昨季、大分U-18からトップチームに昇格した19歳。ルーキーイヤーはJ1リーグ戦の出場機会こそなかったが、カップ戦で6試合1ゴールの結果を残した。しかし、今季はJ2降格で出番の増加に期待がかかる中、現状ではMF下田北斗とMF小林裕紀の壁は高く、リーグ戦ではわずか1試合のベンチ入り。引き続きルヴァン杯での出場が続いている。

 それでも幸か不幸か、サブメンバー中心で臨むルヴァン杯はJ1所属クラブが相手。プロ2年目の若武者にとっては貴重な経験となっている。この日はJ1全試合先発が続くMF樋口雄太ら質の高い中盤を揃える鹿島相手に、ボランチの一角で先発出場。4-3-3気味に立ち位置を取ってくる相手に対し、4-4-2で組む大分はMFエドゥアルド・ネットと弓場のボランチコンビが難しい対応を迫られる場面もあったが、なかなか決定機は作らせなかった。

 それどころか最前線のFW宇津元伸弥、両サイドハーフのFW屋敷優成とMF井上健太が献身的なプレッシングを続けていたこともあり、中盤中央を経由しようとする相手のパスには弓場が積極的にアプローチ。ボールを奪い切って前進を試みるシーンもつくった。大分は前半終了間際に退場者を出したことで、防戦一方の後半に3失点を喫したが、後半44分に退くまでの間に見せた弓場のパフォーマンスは素晴らしいものだった。

 試合後、取材エリアで充実した表情を見せた弓場は、対人で鹿島と堂々とわたり合ったことについて「もともと自分の強みはそういうところにあると思う」と自信を示しつつ、「ネットのところで守備がちょっとできないぶん、自分が補ってというところでバランスを取れていた」と手応えを語った。また「強豪相手だとワクワクするので、闘志むき出しで90分闘えたと思う」と前向きに振り返った。

 その一方で「ビルドアップのところでもうちょっとボールを受けて、試合を落ち着かせたりできたかなと思う」と課題も感じたといい、「隣にネットがいてその役割をやってくれたので、前半はうちのペースに持ち込めるところもあったし、ネットを見て学ぶことができた」と謙虚な一面をのぞかせた。

 試合後、下平隆宏監督は「リーグ戦も連戦がある。ずっと同じメンバーでは戦えないので、ここから何人絡んでくるかなという点で収穫はあった」と述べ、この日の選手たちが見せたパフォーマンスに満足した様子だった。待ちに待ったJ2デビューは間近か。期待高まる19歳は「自分はまだリーグに出ていないので、少しでも早くベンチに入って、結果を出して、(下田)北斗くんとこばゆくん(小林)を脅かすような存在に早くなりたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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