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ルヴァン杯決勝を控えた広島のベンチに「KUDO」のユニフォーム…GK大迫「いい報告ができるように」

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勝利を誓うGK大迫敬介

 サンフレッチェ広島は21日、国立競技場でルヴァン杯決勝の前日練習を行った。ベンチには50番と9番のユニフォーム。ともに「KUDO」の名前が記されていた。2017年から2シーズンをプレーしていたFW工藤壮人は今月に水頭症の手術を受けるも、その後病状が悪化。現在、集中治療室(ICU)での治療が続いている。

 広島は16日の天皇杯準優勝のショックから立ち直り、22日のルヴァン杯決勝に臨む。GK大迫敬介は「練習が始まればうまく切り替えられて、明日のゲームに向けてしっかり準備ができたので、心身ともに切り替えられた」と語る。「チームもすごくいい状態。直近で緊張感のあるゲームができたのは、すごくポジティブに捉えている」。メンタルを整え、再び決勝を迎える。

 病と闘う工藤は、大迫がプロ初年度のときまで広島に所属していた。「一緒に同じチームでプレーをしたときは、すごく良くしてもらいました。ひとりの人間としても尊敬できる人。工藤さんのためにいい報告ができるように、明日はなんとしても勝ちたいです」(大迫)。MF川村拓夢も「工藤さんはサンフレッチェに所属していたファミリーなので、いい結果を報告できるようにやっていきたい」と勝利を誓った。

 セレッソ大阪とは今季4度目の対戦となる。3連勝中だが、2度は先制を許しており実力は拮抗。GK大迫ら守備陣の活躍が勝敗を大きく左右する。「(C大阪は)クロスから何度も得点を取っているシーンを見る。もちろんそこは警戒しますけど、簡単に上げさせないところだったり、中のマークをしっかりと修正すれば、DFラインの選手はクロスやハイボールに強い。自分自身も含めて、そこはキッチリと守りたい」。優勝という吉報で、工藤にエールを送るつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
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