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古巣から「狙い通り」の先制ゴールも無念の準優勝…C大阪FW加藤陸次樹「結局勝たなかったら何の意味もない」

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古巣からゴールを奪ったFW加藤陸次樹

[10.22 ルヴァン杯決勝 C大阪1-2広島 国立]

 古巣から待望のゴールを奪った。セレッソ大阪FW加藤陸次樹はユース時代を過ごしたサンフレッチェ広島とルヴァン杯決勝で対戦。後半8分に先制点を挙げた。しかし、試合終了間際に激動。後半アディショナルタイム6分過ぎ、11分過ぎと2失点を喫した。「正直悔しいしか出てこない」と胸中を語った。

「狙い通り」の得点シーンだった。後半8分、加藤は最前線で相手の隙をうかがう。「佐々木選手が後ろを向いた瞬間にバックパスをするという予測はだいぶしていた」。広島DF佐々木翔のパスは威力が弱かった。パスコースを読んでいた加藤がボールを収め、そのまま敵陣に進入。GK大迫敬介の飛び出しをかわし切り、無人のゴールに流し込んだ。

 昨シーズンからC大阪に加入し、古巣・広島と同じJ1リーグの舞台に立った。だが、ゴールは奪えず。さらに今季は3度の対戦も3連敗を喫していた。「ずっと広島相手に決めたかった。絶対見返したいという強い気持ちがあったので、決めた瞬間は本当にうれしかった」。ネットが揺れると、加藤はゴール裏のC大阪サポーターのもとへ。喜びを爆発させた。

 最前線で走り続け、足に限界が来た。後半25分に途中交代となる。ピッチ外から仲間を見守るが、後半アディショナルタイムに2失点を喫してまさかの逆転負け。「ゴールを決められたことはよかったですけど、結局勝たなかったら何の意味もない。悔しい試合だなっていう感じです」と率直な気持ちを語った。

 広島との試合は今季4連敗となった。だが、加藤は顔を上げて前を向く。「結果がそうなってしまったというか、別に(内容が)悪かったわけではない。やり続ければ次は勝てるとみんな思っている。切り替えるしかない」。ゴールの手応えは残った。次は勝利の感触を掴み取る。

(取材・文 石川祐介)
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