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「自分がもっと強い選手だったら…」C大阪の18歳北野颯太、数的不利の展開で無念の準V

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C大阪のFW北野颯太

[10.22 ルヴァン杯決勝 C大阪1-2広島 国立]

 想定していた展開とは違ったかもしれない。ルヴァン杯のニューヒーロー賞を受賞したセレッソ大阪のFW北野颯太は1-0の後半25分からMF清武弘嗣とともにピッチへ。清武と縦関係の2トップを組んだが、直後に思わぬ事態が待っていた。

 後半31分、広島FWナッシム・ベン・カリファとの交錯でDFマテイ・ヨニッチにイエローカードが出ると、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入もあり、オンフィールドレビューの結果、ヨニッチがゲン・カリファの顔面を殴ったとしてレッドカードに訂正された。

 センターバックが一発退場となったC大阪はDF西尾隆矢を投入し、4-4-1にシステムも変更。北野は1トップの位置に入ったが、10人で守勢の展開を強いられ、前線で孤立した。結局、チームは後半アディショナルタイムの2失点で逆転負け。2年連続でルヴァン杯準優勝という結果に終わった。

「退場者が出てしまったのはチームとしても大きかったけど、それでも自分がもっと強い選手で、強いチームであれば、一人少なくても耐えしのぐことができたと思う。自分一人でもチャンスがあればというところだったし、自分の力不足だと思う」。18歳の高校3年生はそう言って自らを責めた。

 ルヴァン杯では10試合に出場し、3ゴール。クラブの公式戦最年少得点記録も塗り替えた。「個人としてもチームとしても成長した大会だった」。そう振り返りながらも、「ニューヒーロー賞という形で賞をいただけたのはありがたいし、自信にもつながるけど、もっとふさわしい選手にならないといけない」と準優勝という結果に唇をかむ。「今日負けたからチームが来年さらに強くなったと。個人としても強くたくましく上手くなったと思われる敗戦にしたい」。この悔しさを糧に来季こそタイトルを勝ち取ることを誓った。

(取材・文 西山紘平)
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