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「温かい言葉をかけてもらった」川村拓夢は広島で念願のタイトル獲得…背中押された声援に大感謝

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MF川村拓夢はサポーターに感謝

[10.22 ルヴァン杯決勝 C大阪1-2広島 国立]

 デビュー初年度の出場はルヴァンカップの3試合のみだった。MF川村拓夢は愛媛FCでの3年間の武者修行を経て、今季からサンフレッチェ広島に復帰。主力としてルヴァン杯優勝に貢献した。

 主要カップ戦のタイトルに縁がなかった広島は、今季天皇杯とルヴァン杯で決勝に進出した。だが、16日の天皇杯決勝ではヴァンフォーレ甲府とのPK戦の末に敗戦。4人目のキッカーだった川村はPKを相手GKに止められる。試合後には涙があふれた。

 中5日が開き、今度はルヴァン杯決勝に臨んだ。前日練習では「ショックは本当に大きかった」と振り返りつつ、「広島に帰ってから、サポーターの方に声をかけてもらうことが多くて、温かい言葉をかけてもらった」と再起のきっかけを明かす。「明日そういう人たちの笑顔が見られるように」と勝利を誓っていた。

 ルヴァン杯決勝も激闘となった。天皇杯決勝と同じく後半8分にセレッソ大阪に先制を許す展開。しかし同34分に相手選手が一発レッドで退場となり、流れは広島に傾いた。そのとき、川村はゴール裏からの声援に背中を押されたという。「退場の前からサポーターの声援が大きく聞こえた。大きな力になりましたし、そこで流れが変わったと自分は思っています」。

 最後まで諦めなかった広島は後半アディショナルタイムにFWピエロス・ソティリウが2ゴールを決め、大逆転で優勝が決定。川村も最後まで走り切り、ピッチの上で今度はうれし涙を流した。「サポーターの皆さんの熱い応援が、最後ひっくり返せられた要因」と改めて強調。「この景色をまた見たいと思いましたし、来年は3冠を狙っていきたい」と広島でのさらなる躍進を誓った。

(取材・文 石川祐介)
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