beacon

「お灸をすえられた」、J1首位の仙台は先発7人入れ替え3失点完敗

このエントリーをはてなブックマークに追加

[4.18 ナビスコ杯第3節 川崎F3-1仙台 等々力]

 敗戦にも前を向いた。J1で首位を快走するベガルタ仙台は14日のJ1柏戦(3-2)から先発7人を変更。「自力でのACL出場権獲得へ、ナビスコ杯はチームの総合力を高めるための大会にしようという位置づけを持っている」という手倉森誠監督の方針の下、今季初先発のGK桜井繁を含めリーグ戦で出場機会の少ない選手たちを先発メンバーに並べて臨んだ。

 結果を問わないわけではない。等々力陸上競技場は、昨年4月23日、東日本大震災による約1か月半の中断明け初戦となった会場であり、2-1の勝利でその後の快進撃につなげた舞台でもあった。「希望の光の最初を灯した場所。それ以上の光を灯そうと臨んだ試合だった」と指揮官は言う。

 しかし、前半ロスタイムに2失点。後半9分に川崎Fが退場者を出し、数的優位に立った直後の後半12分にダメ押しの3点目を決められた。「数的優位に立ちながら取られた3点目が一番大きかった」と振り返ったが、「数的優位とはいえ、ボールを動かしてゴールに迫ったプレーは評価したい」と、気持ちを切らすことなく後半45分にMF武藤雄樹のゴールで意地の1点を返した選手たちを称えた。

 後半20分にはDF渡辺広大が頭部を負傷し、MF富田晋伍と交代するアクシデントで3枚目のカードを切ることになった。富田はボランチに入り、MF角田誠がCBにポジションを下げて対応。「(渡辺の負傷がなくても)数的優位の中で角田を下げて戦うというプランはあった。角田も攻めたいから、最後は選手同士の判断で(左SBの)内山とポジションチェンジしてトライしてくれた。跳ね返そうとする姿勢が見えたことは評価している」と強調した。

「予選リーグ突破に向けて大きな試合だと話していた。負けた以上、残り3試合が大事だと選手には言った。今日の負けで(決勝トーナメント)進出が絶たれたわけではない。残り3試合で挽回したい。今日の敗戦でリーグにお灸をすえられたという気持ちでやっていきたい」

 リーグ戦は開幕から5勝1分の無敗で首位を走っている。次節21日の相手は、勝ち点4差の5位F東京。まだまだ続くシーズンへ、この日の敗戦を無駄にするわけにはいかない。

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
ナビスコ杯2012特設ページ

TOP