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[クラブユース選手権(U-15)]早くも“3冠宣言”!清水ジュニアユースがライバル対決勝利し、全国2冠達成!!

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[8.24 日本クラブユース選手権(U-15)決勝 JFAアカデミー福島U15 0-2 清水ジュニアユース 帯広の森陸上競技場]

 8月24日、北海道・帯広の森陸上競技場にて第31回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会の決勝戦が行われ、JFAアカデミー福島U15を2-0で破った清水エスパルスジュニアユースが5年ぶり6度目の優勝を飾った。

 東日本大震災の影響で静岡県御殿場市へ拠点を移しているJFAアカデミー福島と清水ジュニアユースは同じ東海地区に所属する「ライバル同士」(清水・岩下潤監督)。切磋琢磨して高め合ってきた両チームが全国決勝の舞台で激突することとなった。今季は東海リーグ、クラブユース選手権予選の双方で清水が勝っており、下馬評では清水優位の声が強かった。

 だが、JFAアカデミー福島はそんな声を覆す果敢な戦いを見せる。「まず、止める・蹴るの技術を大切にしてきた」と船越優蔵監督が胸を張ったように、大会MIPにも選ばれたMF廣岡睦樹や高い技術を持つMF橋田尚希らが起点となってボールを動かし、得意のポゼッションプレーから清水の守備を揺さぶりにかかる。大会得点ランク2位のFW植中朝日が効果的な裏への動きを見せれば、左SB天野新の猛烈な突破など個での仕掛けも見せた。

 それでも、勝利の女神が微笑んだのは若きオレンジ軍団だった。「回されている感じはすごくあった」(DF東海林泰地)という悪い時間帯にあっても、「枠内にシュートを打たせないようにしていた」(東海林)。と冷静に対応。「縦パスはだいぶ入れられてしまったと思うが、その後で潰せていた」と岩下監督が分析したように、ボールを持たれていても危険な位置からのシュートは打たれておらず。1対1でボールを奪える選手が多い強みも随所に出ており、試合の流れを失うことはなかった。

 まず先制点は17分だった。負傷者の治療で少し間が空いた直後の時間帯にできた隙を清水は見逃さない。FW山崎稜介が切れ味鋭いドリブル突破からの折り返しをJFAアカデミーのDFがクリアし切れず、ファーサイドに走り込んでいたMF青島健大が蹴り込む。先発唯一の2年生が貴重な先制点を奪うと、さらに後半立ち上がりの2分に追加点も生まれる。「こぼれ球を拾ってからの速攻がうまくいった」(FW青島太一)。まずは青島太が山崎に預けると、得意のドリブルで運びながらタメを作った山崎のラストパスを受けた青島太が正確なワントラップからのシュートを突き刺して、2点目を奪い取った。

 JFAアカデミーの船越監督を「清水さんのほうがすべてにおいて一枚上だった」と脱帽させたのは、引かずに守る守備の圧力の強さ、粘りのある試合運びと勝負強さ、そして確かな決定力だった。

 これでJFAプレミアカップに続く“春夏制覇”となった清水の次なる目標は冬の全国大会、高円宮杯全日本ユース(U-15)選手権となる。主将のMF川本梨誉は「今日の試合内容にはみんな満足していない。もっと強くなって、高円宮杯はもっと圧倒して勝ちたい」と“3冠宣言”。全国のライバルの挑戦を退け、3度全国を制することを早くも誓っていた。

(取材・文 川端暁彦)
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