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柴崎や松木に続け!青森山田中の監督も素質に太鼓判の“超逸材”山本虎

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[8.16 全国中学校サッカーフェスティバル 青森山田中6-1静岡学園中]

 青森山田中からまた一人、逸材が輩出されようとしている。主将DF山本虎(やまもと・とら、3年)はCBの一角として先発すると、静岡学園中のテクニカルなプレーにも落ち着いて対応。そして持ち味のロングフィードを相手DFの裏に何本も通して、チャンスを演出した。

 今夏の全国中学校サッカー大会は新型コロナウイルスの影響で中止となってしまったが、青森山田中は昨年度大会まで6年連続で決勝に進出。その間もMF高橋壱晟(千葉)やMF檀崎竜孔(札幌)、DF三國ケネディエブス(福岡)、MF武田英寿(浦和)、DF藤原優大(青森山田高→浦和内定)、MF松木玖生(青森山田高)といった個のタレントが巣立っていった。

 歴代のタレントたちを育ててきた上田大貴監督も「中学3年生の時点でのスキル、フィジカルの水準であったり、メンタリティで言えばかなり高い」と能力を絶賛。「藤原や檀崎、武田英寿もそういうレベルにはありましたけど、まだ粗削りな部分があった。まだまだですが、そこをクリアにしているのは大きい。日の丸を背負って世界と戦っていくくらいの目標を持ってやってほしい」と素質に太鼓判を押した。

 山本も上を向きながら成長を続けていくつもりだ。すでに高校生に交じって試合に出場することもあり、中学生のうちに高校生の公式戦に出場することを目標に置く。かつてはMF柴崎岳(デポルティボ)、そして2年前の松木と、青森山田の歴史の中でも数少ない例だが、山本にもその期待を抱かずにはいられない。

 生粋の青森っ子。今年のチームは特に県外選手のレギュラーが多いが、山本は学校から自転車で3分ほどに実家があるという超地元っ子で、兄2人も青森山田でプレーしていたことから常に憧れを持ってきた。「玖生さんは中3でプレミアの最終節に出ていたので、自分もそこに向けてレベルを上げていかないといけない。そのために体づくりに励みたいです」。周囲の期待には必ず答えてみせる。

(取材・文 児玉幸洋)

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