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“昌平高校下部組織”注目FW山口豪太ら擁するFC LAVIDA「足首の故障を防ぐ」高反発マットの導入でパフォーマンス向上、日本一を目指す

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 近年、育成年代で注目される“6年制”。青森山田や静岡学園、日章学園といった全国の強豪校が、中学年代から高校まで一貫したトレーニングを続けることで、多くの結果を残している。

 埼玉県で強豪の地位を築く昌平高校も、その流れを汲んでいる。“下部組織”に当たるFC LAVIDAは、昨年冬の中学年代日本一を決める高円宮杯 JFA 全日本U-15サッカー選手権大会で準優勝。また今季はFC LAVIDA出身で、現在昌平高でプレーするMF荒井悠汰がFC東京への入団を内定させるなど、今もっとも注目を集める育成組織だ。


 身体に最も変化の起こりやすい時期に正しい基礎技術を身に着けることが重要になってくる。そこに目を付けたFC LAVIDAは、20年5月より、かつて香川真司や冨安健洋のパーソナルトレーナーを務め、ゲキサカYouTubeチャンネルで「神トレ」として独自のトレーニングを公開してきたことでもおなじみの神田泰裕氏をフィジカルスタッフとして招聘した。


 昌平高校の藤島崇之監督は「それまでテクニカルな部分を重要視していた部分はありましたが、サッカーなのでフィジカル的な強さ、スキル、あとはコンディション的な部分を高めていくことも重要かなと思っていました」と神田氏を招いた経緯を語り、「今年の選手は身体的な要素も高くなってきている。持っている技術的な部分も引き出せるかなと思います」と効果に手ごたえを示す。

 そしてこの春より、神田氏は更なる高みを目指すべく、新器具の導入を決めている。ボディメトリクスジャパンが提供するMETRIX Foam(メトリクスフォーム)という、高反発マットに足を乗せて(ローカル筋)体幹深層筋を活性化するニューアイテムだ。自身も高校選手権に出場した実績を持ち、アスリートとしての目線も持つ神田氏も「体づくりや怪我の予防だけでなく、パフォーマンス向上に使えるアイテムだと思っています」と太鼓判を押す。


――中高一貫でフィジカルトレーニングを管理する有効性はありますか?
「昌平高校のフィジカルスタッフになって3年目ですが、怪我の予防のところも含めて、いい方向に進んでいると思います。昌平高校の藤島監督やLAVIDAの村松監督とも話をしていますが、中学年代はボールもグラウンドも大きくなるし、体の変化も含めてフットボールの変化がかなりある年代。そこの怪我の予防だったり、パフォーマンスの向上に取り組むためには重要な期間になります。エクササイズも含めて、今はいろんな情報があると思いますが、情報を整理した中で伝えることが出来ているので、いい循環になっていると思います」

――なぜ、メトリクスフォームを取り入れようと思ったのですか?
「全国大会で今以上の成績を出すためには、全国大会だと必ず天然芝になるので、そこで地面を捉える感覚だったり、トレーニングを通じて取り組んでいかないといけないと思いました。直前に慌ててやっても出来ないと思うので、日々のトレーニングから習慣化させるために何かないかなと思った時に、メトリクスフォームに巡り合えました。実際に使った感触が非常に良かったので、選手たちに反映させるべきだなと思い、使わせていただくことになりました」

――もともといつか使いたいと考えていたアイテムだったのでしょうか?
「知ってはいましたが、体験したことがありませんでした。昌平高校の選手たちはプレースタイルからどうしても足首の障害が多かった。そこにメスが打てないかと考えていて、いろんな取り組みもやっていたが、もう一つ踏み込めないかと考えていた時に、グラウンドレベルで有効化できるんじゃないかと。あとは固さ。求めている高反発の部分が、マッチしていた。サッカーのプレー環境とリンクしていたので、そこは導入したいと思った理由です。いろんなマットはあるけど、メトリクスフォームのようや絶妙な固さや軽さはなかなかないので、導入することにしました」

――効果はどれくらいで表れるのですか?
「練習の頻度、トレーニングにどれだけ組み込むかですが、人間の細胞が3か月で変わることを考えれば、2か月くらいあれば十分に効果は表れると思います。今のところサッカーで導入しようと思っていますが、一般の女性の方で言うと外反母趾、歩き方が不良姿勢になっている方も多い。健康ブームが発展している中で、十分に有効活用できるかなと思っています。ただ一番はアスリートのパフォーマンス向上に使えるアイテムだと思っています」


 上記した通り、FC LAVIDAは昨年末の高円宮杯 JFA 全日本U-15サッカー選手権大会で快進撃をみせて、全国準優勝。またFW山口豪太やMF長璃喜といったハイレベルな2年生(当時)が大きな話題を集めた。山口は今春にルーマニアで行われたU-16シックス・ネーションズ・トーナメントに参戦したU-16日本代表に飛び級で招集される逸材で、早くも将来への注目が集まっている。そんな山口と、今季のFC LAVIDAで中心選手と期待されるMF伊藤隆寛にメトリクスフォームを使った感想を聞いた。


●山口豪太
「1年生の時に神田さんが来られたのですが、フィジカル的なところで強くなったなと思います。それとメトリクスフォームを使ったあとにグラウンドでサッカーをやると、安定感が違うなと感じます。切り返すときとかに滑らなかったり、上手く踏み込める。中に持って行けたり、いつもより上手くいく感覚があります。高校生と試合をするときはフィジカルやスピードでは上回れないので、細かい動きで相手をいなして行くしかない。食事面も変わってきていますが、自分はまだ細いので、海外の選手に負けないような体づくりをしたいなと思います」


●伊藤隆寛
「ラヴィーダは前からプレスに行かないといけないけど、神田さんが来るまではスプリントした状態から止まることだったりで上手くいかないことがあった。でも神田さんと積み上げてきて、最近になって差が出てきたなと思います。メトリクスフォームを使ったら効果的に練習できました。代表に選出されている2人(山口と長)からは刺激を貰っているし、学ぶものも多い。自分は周りを生かすプレーが特長だと思っているので、常にいて欲しいと思われる選手になりたいです」




 今年の新入生は、話題を集める中学3年生世代を凌駕する才能が集まっているという。今後もFC LAVIDA、昌平高校の6年制から目が離せそうもない。

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(取材・文 児玉幸洋)

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