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[全中]前日の青森山田戦で2発の浜松開誠館FW田窪悠己が決勝・静岡学園相手にも2ゴール!「試合に勝てたことが一番」

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決勝で2得点を決めたFW田窪悠己

[8.22 全中決勝 静岡学園1-4浜松開誠館 小真木原]

 結果的に得点王にあと一歩届かなかったものの、通算6得点は単独2位。決勝の2得点で大黒柱のFW川合亜門(3年)の5得点を上回った。「今大会は調子が良かった。何より試合に勝てたことが一番良かったです」。浜松開誠館中(東海2)の18年ぶりの全中制覇に大きく貢献したFW田窪悠己(3年)はそう言って笑みをこぼした。

 前日の勢いをそのまま持ち込んだ。21日の準決勝、浜松開誠館は7大会連続で決勝に進出していた青森山田中と対戦。その試合で田窪は後半2分に右足でゴールネットを揺らすと、同点とされて突入していた延長後半4分にこぼれ球を押し込んで決勝点を決めていた。

 そして決勝でもまずは前半9分、サイド攻撃でチャンスを作った浜松開誠館は、MF間渕壱咲(3年)のパスを受けた田窪が力強いシュートを打って先制点を奪う。さらに前半終了間際には相手のミスを突いてボールを奪うと、スピードに乗った突破から右足で技ありのシュートを決めて、チームを勢いづける2点目を奪ってみせた。

 県予選であまり貢献出来なかった反省が、東海大会、そして全国大会での貢献に繋がっていた。意識したのは、「とにかくまずはシュートを狙う」ということ。そしてずっと続けているという体幹を鍛え続けることで、自分の武器に磨きをかけてきた。

 そして日本一を大きく手繰り寄せたゴールは、フィジカルの強さとスピードという自らの武器を十分に見せつけた2ゴールになった。「(1点目は)相手をみて、かわしたあとにGKを良く見て蹴ることができた。練習の成果が出せたと思うし、(2点目は)自分はスピードも武器だと思っていて、2点目についてはそれが出せたと思います」。

 岡本淳一監督も点取り屋の貢献にはニンマリとする。「ゴールに向かう姿勢とシュートを打つ感覚が良くなっている。頼もしい存在だったなと思います」と大会を通じた成長に目を細めた。

 ただしあくまでもここは通過点。本人も更なるレベルアップを誓う。「目標にしている選手はムバッペ選手(パリSG)。足が速くて、トップスピードでもボールを自由に扱える。自分もそこを目指しています」。浜松開誠館も中高一貫校。高校生になってからの活躍もしっかりと視野に入れている。

(取材・文 児玉幸洋)
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