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[東京国際ユースU-14]憧れの地・スペインで大きな経験、東京V JrユースMF森岡亜陽が「ヒーローになれた」決勝ボレー弾

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MF森岡亜陽(中央)が決勝点

[5.6 東京国際ユースU-14 東京都トレセン 0-1 東京V Jrユース Jスタ]

 東京ヴェルディジュニアユースは2025東京国際ユース(U-14)サッカー大会の最終戦で、東京都トレセンに押し込まれる展開となった。それでも耐え凌ぐと残り1分の後半24分、MF森岡亜陽が値千金の決勝点。1-0で勝利して5位で大会を終えた。

 チームは前半をシュートゼロで終える一方、相手には10本のシュートを浴びた。そうした中で森岡は後半11分から出場。直後の同15分、MF岸綺人がゴールライン際から折り返したボールを左足で合わせたが、枠は捉えられなかった。

 それでも森岡は後半24分、CKのこぼれ球をペナルティエリアに入ったところで胸トラップで収めると左足を一閃。見事なボレーシュートでゴールネットを揺らした。「こぼれてくると分かっていたので、そこでしっかり胸トラをしてボレーで決められて良かったです」と森岡。試合はそのまま終わり、「自分がヒーローになれたと思えて良かったです」と笑顔を見せた。

 今大会を5位で終えた東京V Jrユースは、1か月前にはスペイン遠征を行っていた。「MIC2025」で世界の各アカデミーチームと対戦し、ベスト16ではラ・リーガに所属するエスパニョールの下部組織と激突。相馬将夏監督によるとカテゴリー最高峰の州リーグでバルセロナを大きく離して首位に立っている強豪だといい、0-6の敗戦で力の差を見せつけられる形になった。

 ただ相馬監督は欧州屈指のアカデミーチームとの対戦を通じ、「そこで彼らが色々と気づいた」と成長に繋がっていることを示す。大会後には各選手との面談も行い、貴重な経験を積んだ選手たちには意識の変化が見え始めているという。そうして迎えた今大会では北京に2点を先取されながら逆転勝利を収めたほか、この試合では劣勢も失点せずに白星を飾るなど、勝利への粘り強さも見られた。

 森岡にとっても海外遠征で得たものは大きい様子。将来はスペインでプレーすることが目標だと話し、憧れの地で戦えたことを「楽しかったです」と充実ぶりをうかがわせる。

 また海外チームと対戦する中で技術面だけでなく、「相手へのリスペクトを忘れずに接したりしていて、そこもやっぱり見習わないといけない」とフレンドリーな人柄も学びになった模様。観光でサグラダ・ファミリアを訪れるなど異国の文化にも触れ、人としての成長にも繋げていきたい考えだ。

 森岡は様々な経験を重ねながら、得意とするシュートとフィジカル能力をより磨いていく姿勢。「自分の強みを出しながら、これからの活動で一戦一戦勝っていきたい」と意気込んだ。

(取材・文 加藤直岐)
加藤直岐
Text by 加藤直岐

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