[SSP]甲斐想大(小学3年)_課題を乗り越えた“小さな努力家”「大島選手が好き」
次世代のヤングアスリートを育てる『SAMMY SOCCER PROJECT』は4月下旬、小学1〜4年生を対象とした『SAMMY FIELD PROGRAM 2019 in TOKYO』を開催した。『ゲキサカ』では午前・午後それぞれの部から、最も印象に残ったMIP(Most Impressive Player)を選出。後日、彼らの人となりに迫った。
●甲斐想大(小学3年生)


イベントには一人での参加。顔見知りの選手はいなかったが、周囲にひときわ具体的な指示を出す姿が目立った。また「頭を使う」というテーマのメニューが続く中、ポジショニングや判断力もピカイチ。さらにアグレッシブな姿勢でボールへのアプローチも見せていた。そんな甲斐想大くんが3〜4年生が参加した午後の部のMIPだ。
「体格の大きい相手でもビビらないでやろう。そういう意識が出ていたのかもしれないです」(父・友哲さん)。
イベントの前日、想大くんにはショックな出来事があったという。それは所属クラブで試合に出られなかったこと。年上の4年生チームに入れたものの、「体格が違う相手を怖がってしまったこともあって、試合に出すのは難しかった」ということで、3人の同級生が出場する姿を複雑な気分で見つめる形となったのだ。
想大くんの身長は123cm。3月生まれということもあり、同級生に比べても低いほうだ。「足は速くないし、背は小さい。だからこそボールタッチを身につけたほうがいいと思って練習してきました」(友哲さん)。取り組んできたのは体幹の強さも身につくリフティング。今年からはカレンダーに目標を書き込み、月ごとに目標回数を増やしてきた。


だからこそ、技術には一定の自信を持ってきた。しかし、問題はその技術を発揮できるメンタリティーがあるかどうか。「大きい人からシュートが来るのはやっぱり怖い」(想大くん)。そういう思いもあったが、このイベントは挽回するチャンス。上級生の4年生もいる中で「とにかくビビらないように」という思いで臨んでいたという。
想大くんがまず目立ったのは、色分けビブスでパス回しの順番を決め、周囲との連携を高めるトレーニング。『白→緑→青→オレンジ』の順でボールを動かしていく中、緑ビブスの想大くんはいち早く狙いを察知していた。さらに白ビブスを着た選手に近づいてボールを引き出しながら、受ける前から青ビブスの選手を視野に入れる姿が目を引いた。


練習中、記者が「どういうことを気をつけた?」と尋ねると「白の近くにいればボールがもらえると思った」と明確な返答があった。その後、鈴木啓太コーチから「ボールが来る前から次の色の選手を見ておけばダイレクトで出せるよね?」という問いかけ。すでに想大くんの中には、そうしたイメージもあったようだ。
もっとも、そうしたパス回しやポジショニングは普段から積み上げてきた部分であり、この日の課題はあくまでも「ビビらないこと」。しかし、そうした姿勢もトレーニングの中で垣間見せていた。ミニゲームでは積極的にボールへアプローチし、相手が先にキープしてもアグレッシブな姿勢で対応。ボールを奪い切る場面も見られた。
「たくさんボールに触りたかったから」。終了後、ボールへの姿勢を褒められた想大くんはそう言って照れ笑いを浮かべていたが、お父さんは「ビビらない気持ちが良かったんでしょう」と目を細めた。前日の課題を踏まえて挑んだことで、このイベントを殻を破るきっかけとしたようだ。


想大くんは現在、川崎フロンターレとTDFCのスクールでスキルを育む傍ら、地元・川崎市のFC中原で試合の経験も積んでいる。「ボールタッチとポジショニングを別々の場所で習ってます」(想大くん)。FC中原では学年キャプテンも務め、さまざまな仲間とプレーすることで、精神面での成長にもつながっていると友哲さんは話す。
「僕はサッカーをやっているようで、サッカーだけをやっているわけじゃないってことを大人になって理解したんです。応援してくれる人がいる中でパフォーマンスを発揮できれば、それは社会に出ても通用すると思います。小さいことでも頑張って続けていって、折れない強い子になってほしいですね」(友哲さん)。
そんな甲斐親子のスローガンは「夢は大きく、目標は小さく」。友哲さんが高校時代の恩師から伝えられ、感銘を受けた言葉だという。「失敗をした時に次につなげられる子になってほしいですね。課題を克服したことがいい経験になるので」。壁にぶち当たった時、日々の小さな目標への挑戦が背中を押してくれるものだ。
想大くんにとっての目標は川崎市のリフティング大会。小学6年生のお兄さんとも共に自主トレをこなし、日常生活でスキルを高めている。そして大きな将来の夢は日本代表。また川崎FのMF大島僚太のようなプレーヤーになることだ。「小さいけどテクニックがあるところが好き」。地元の偉大な選手を遠くに見据えつつ、7歳の想大少年は目の前の挑戦を続けていく。


★SAMMY FIELD PROGRAM 2019 in TOKYO オフィシャルサイトレポートはコチラ
提供/サミー
●甲斐想大(小学3年生)


MIPのインタビューに答えた
イベントには一人での参加。顔見知りの選手はいなかったが、周囲にひときわ具体的な指示を出す姿が目立った。また「頭を使う」というテーマのメニューが続く中、ポジショニングや判断力もピカイチ。さらにアグレッシブな姿勢でボールへのアプローチも見せていた。そんな甲斐想大くんが3〜4年生が参加した午後の部のMIPだ。
「体格の大きい相手でもビビらないでやろう。そういう意識が出ていたのかもしれないです」(父・友哲さん)。
イベントの前日、想大くんにはショックな出来事があったという。それは所属クラブで試合に出られなかったこと。年上の4年生チームに入れたものの、「体格が違う相手を怖がってしまったこともあって、試合に出すのは難しかった」ということで、3人の同級生が出場する姿を複雑な気分で見つめる形となったのだ。
想大くんの身長は123cm。3月生まれということもあり、同級生に比べても低いほうだ。「足は速くないし、背は小さい。だからこそボールタッチを身につけたほうがいいと思って練習してきました」(友哲さん)。取り組んできたのは体幹の強さも身につくリフティング。今年からはカレンダーに目標を書き込み、月ごとに目標回数を増やしてきた。


中原平和公園で自主練習をしている
だからこそ、技術には一定の自信を持ってきた。しかし、問題はその技術を発揮できるメンタリティーがあるかどうか。「大きい人からシュートが来るのはやっぱり怖い」(想大くん)。そういう思いもあったが、このイベントは挽回するチャンス。上級生の4年生もいる中で「とにかくビビらないように」という思いで臨んでいたという。
想大くんがまず目立ったのは、色分けビブスでパス回しの順番を決め、周囲との連携を高めるトレーニング。『白→緑→青→オレンジ』の順でボールを動かしていく中、緑ビブスの想大くんはいち早く狙いを察知していた。さらに白ビブスを着た選手に近づいてボールを引き出しながら、受ける前から青ビブスの選手を視野に入れる姿が目を引いた。


積極的にボールへアプローチ
練習中、記者が「どういうことを気をつけた?」と尋ねると「白の近くにいればボールがもらえると思った」と明確な返答があった。その後、鈴木啓太コーチから「ボールが来る前から次の色の選手を見ておけばダイレクトで出せるよね?」という問いかけ。すでに想大くんの中には、そうしたイメージもあったようだ。
もっとも、そうしたパス回しやポジショニングは普段から積み上げてきた部分であり、この日の課題はあくまでも「ビビらないこと」。しかし、そうした姿勢もトレーニングの中で垣間見せていた。ミニゲームでは積極的にボールへアプローチし、相手が先にキープしてもアグレッシブな姿勢で対応。ボールを奪い切る場面も見られた。
「たくさんボールに触りたかったから」。終了後、ボールへの姿勢を褒められた想大くんはそう言って照れ笑いを浮かべていたが、お父さんは「ビビらない気持ちが良かったんでしょう」と目を細めた。前日の課題を踏まえて挑んだことで、このイベントを殻を破るきっかけとしたようだ。


リフティングの回数を記したカレンダーと、日々の課題を振り返るサッカーノート
想大くんは現在、川崎フロンターレとTDFCのスクールでスキルを育む傍ら、地元・川崎市のFC中原で試合の経験も積んでいる。「ボールタッチとポジショニングを別々の場所で習ってます」(想大くん)。FC中原では学年キャプテンも務め、さまざまな仲間とプレーすることで、精神面での成長にもつながっていると友哲さんは話す。
「僕はサッカーをやっているようで、サッカーだけをやっているわけじゃないってことを大人になって理解したんです。応援してくれる人がいる中でパフォーマンスを発揮できれば、それは社会に出ても通用すると思います。小さいことでも頑張って続けていって、折れない強い子になってほしいですね」(友哲さん)。
そんな甲斐親子のスローガンは「夢は大きく、目標は小さく」。友哲さんが高校時代の恩師から伝えられ、感銘を受けた言葉だという。「失敗をした時に次につなげられる子になってほしいですね。課題を克服したことがいい経験になるので」。壁にぶち当たった時、日々の小さな目標への挑戦が背中を押してくれるものだ。
想大くんにとっての目標は川崎市のリフティング大会。小学6年生のお兄さんとも共に自主トレをこなし、日常生活でスキルを高めている。そして大きな将来の夢は日本代表。また川崎FのMF大島僚太のようなプレーヤーになることだ。「小さいけどテクニックがあるところが好き」。地元の偉大な選手を遠くに見据えつつ、7歳の想大少年は目の前の挑戦を続けていく。


お兄ちゃんと2人でボールを蹴る
★SAMMY FIELD PROGRAM 2019 in TOKYO オフィシャルサイトレポートはコチラ
提供/サミー