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[MOM1498]静岡県FW鈴木魁人(清水ユース、1年)_チームの狙い表現する守備と攻撃性能示す1得点1アシスト

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.27 国体少年男子1回戦 佐賀県 0-2 静岡県 上富田スポーツセンター多目的グラウンド]

 チームの狙いを表現するディフェンスで先制点に繋げるインターセプト。そして攻撃性能の高さを示した1得点1アシストの活躍で静岡県の快勝に貢献した。

 0-0で迎えた後半6分、静岡のFW鈴木魁人(清水ユース、1年)は相手との距離を一気に詰めてインターセプト。切り替えの速さ、前からの守備で積極的にボールを取りに行くことを狙いとするチームの守りを表現した鈴木は「(相手との距離を詰める際に)誰か見えなかったけれど、走っているのが見えて、ダイレクトで合わせたほうがいい」とすぐさま左足でクロスを入れる。これをニアサイドでFW中野優太が頭で合わせて先制ゴールとなった。

 好守と正確なキックで先制点をアシストした鈴木はさらに11分、右サイドから繋がれたパスを受けると、思い切りよく左足一閃。「(仮に)自分が決めなくても、こぼれ球を誰かが入れる」と考えて放った左足シュートがゴール右隅へ突き刺さった。

 思い切り良く放って決めたゴールは、イメージ通りの一撃でもあった。鈴木には前日の移動バスで見た10年W杯決勝でスペイン代表MFイニエスタが決めた決勝ゴールのシーンが印象に残っていたという。コントロールからファーサイドへ強烈なシュートを叩き込んだイニエスタのゴールと同じイメージを持って放った一撃が試合の軸を大きく静岡へと傾けた。

 国体での活躍が将来の可能性を広げると信じている。ミーティングで見た静岡県選抜の映像で最も印象に残っているのは97年の大阪国体だった。「小野伸二選手とか、高原選手の3年生のときの試合。小野伸二選手のパスはすごかったし、パスだけでなくてシュートも上手くて、高原選手は力強い。(自分が所属する)エスパルスでも小野伸二選手も高原選手もやっていた。ここでやれば、そこ(プロ)につながってくると思う」。97年国体で圧倒的な強さを発揮して優勝したMF小野伸二やFW高原直泰と同じように、国体で結果を残すつもりでいる。

「(自身の武器は)スタミナでどんどん上がることとゴールに絡むこと。ゴールを決めるかアシストするしか評価されていかない。磨いていきたい。楽しんでやることによって結果にもつながってくるし、評価にもつながってくるので勝つことを目標にやっていきたい」。この日、攻守両面で特長を出した鈴木。28日の2回戦もチームの勝利のために結果を残す。

[写真]後半11分、2点目のゴールを喜ぶ静岡FW鈴木

(取材・文 吉田太郎)
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