beacon

[MOM2629]千葉県DF戸田伊吹(柏U-18、1年)_我慢の戦い支えた173cmCB。“リベンジマッチ”で完封勝利!

このエントリーをはてなブックマークに追加

千葉県の最終ラインを支えたCB戸田伊吹(右)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.2 国体少年男子準々決勝 佐賀県 0-1 千葉県 三国運動公園陸上競技場]
 
 千葉県の最終ラインを支える173cmのCB戸田伊吹(柏U-18、1年)は「今日は結構気合入っていましたね」と振り返る。対戦した佐賀県の先発11人は鳥栖U-18と鳥栖U-15の選手たちで構成。柏U-15に所属していた昨夏の日本クラブユース選手権(U-15)大会決勝で鳥栖U-15に敗れている戸田にとっては、リベンジの舞台だった。

 その戦いで求められたのは我慢強い守備。右MF畑大雅(市立船橋高2年)ら速攻から決定機を作り出す力のある千葉県は、まず失点しないことに集中し、スペースを突く攻撃から1点をもぎ取ろうとした。

 前半から佐賀県がボールを保持する時間を増やす展開に。ただし、戸田は「自分たち、持たれていたけれども『持たせていた』という感じです。怖さはあまりなかったですね」と振り返る。

 戸田は180cmを超えるような高さはないものの、タイミングの良い跳躍で相手の180cmFWの頭上からヘッド。また、特長でもある読みを活かした守りで相手よりも先に動いてインターセプトし、相手のPAへの侵入を阻止していた。

 いずれも身体能力の高いCB木村哲大(市立船橋高1年)や左SB前田大地(柏U-18、1年)、インターセプトを狙う右SB藤本隼斗(柏U-18、2年)とともに要所を締めて相手を完封。攻められる時間帯が長い中で彼らがゼロで試合を進めたのは非常に大きかった。そして後半32分の決勝点によって1-0で勝利。特に戸田のプレーは印象的だった。

 千葉県の谷口新太郎監督(東京学館高)は「(戸田は)やりますよ。最初はボランチでしたが、守備的な感覚がある」と評価。今や、千葉県の最終ラインで欠かせない存在になっている。柏U-18のCB杉井颯主将ら180cmを超える身長がなくてもトップレベルで戦うCBたちを「お手本にしてどんどん練習していきたい」と語るDFは、CBとしてレベルアップし、将来的にはチームの要求に対して柔軟に応えられる万能型DFになることが目標だ。 

 今回の国体では「ここまで来たらチーム一丸となって優勝を狙いたい」。この日、無失点でリベンジに成功したDFは、残り2試合も無失点で勝ち抜く。

(取材・文 吉田太郎)
●第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」特集

TOP