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埼玉県は昌平の1年生MF須藤直輝が4戦連発!インハイで対戦した西川潤のように決めて、勝たせる選手へ

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後半30分、埼玉県MF須藤直輝(11番)が先制ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.3 国体少年男子準決勝 千葉県 1-3 埼玉県 三国運動公園陸上競技場]

 これで4戦連発。初戦と準々決勝のゴールは試合終盤の決勝点で、この日もクロスゲームとなった展開を打破する先制点だった。「今大会は点にこだわらないといけないと思っている。その結果が今日とか昨日とかで出たので良かった」。昌平高の1年生10番としてインターハイ4強を経験した埼玉県MF須藤直輝が国体でその得点力を覚醒させつつある。

 0-0で迎えた後半30分、縦パスを受けた須藤はすぐに右横のMF柴山昌也(大宮ユース、1年)へパス。そしてゴール前へ飛び出すと、MF松村大也(浦和ユース、1年)のクロスを頭で合わせてゴールを破った。

 テクニカルなドリブル、足裏を使ったパスでチャンスメークし、左サイドからゴール前に潜り込む動きで決定機に絡んだ。そして、勝負どころで貴重なゴール。楽しむことをモットーにプレーするMFは、大宮ジュニアユース時代のチームメートが多数いる埼玉県選抜で普段以上に生き生きとプレーしているように映る。

「(大澤)朋也とかシバ(柴山昌也)とかはジュニアユース時代からずっと一緒にやってきていて、色々な考えとかも分かっている。アイツらがいると自分も自由にプレーできるし、自分の良さを出せる。凄く楽しいです」。旧友たちとの阿吽の呼吸が、ゴール連発に繋がっている。

 決める力の向上は、今夏に出場したインターハイも影響しているようだ。インターハイで強豪校の3年生と対戦し、年上のコンタクトの強さを体感。それ以降、ウェートトレに意欲的に取り組んでいるのだという。

 また大きかったのが、U-16日本代表のエースであるFW西川潤(桐光学園高)との対戦だ。準決勝では互いにゴールしあった末に2-3で敗戦。「やっぱり潤くんは10番のプレーヤーで10番が凄く似合う選手。試合を決めることができるし、そこは学ばなければいけない」。どんどん練習を重ねてU-17ワールドカップ出場を目指すという須藤にとって西川は追いつき、追い越さなければならない存在。刺激を受けて終えたインターハイから目指してきた姿に近づいてきている。

 今回の国体で須藤は西川のように、ゴールでチームを助けている。「(今回の国体では)ちょっとは成長できたと思います」と微笑んだ須藤は、決勝でも決めてチームを助け、日本一を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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