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“福島のアンリ”、尚志の187cmCBチェイス・アンリは初戦敗退も目を引く動き

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福島県CBチェイス・アンリ(尚志高)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[9.29 国体少年男子1回戦 熊本県 2-0 福島県 北海浜多目的球技場]

“福島のアンリ”が高いポテンシャルを示した。この日、福島県は序盤から熊本県にボールを握られる時間が増えてしまい、苦戦。相手の攻撃を受ける時間帯が続いたが、187cmの高さに注目集まるアメリカ系CBチェイス・アンリ(尚志高)はインターセプトから一気に前線へ駆け上がったり、中央突破をするなど目立つプレーを見せていた。

「最近、インターセプトで読みの練習をしていて、3、4回獲れて嬉しかったです」とアンリ。また、相手アタッカーに抜かれかけても足の長さを活かして突破を止めるなど、能力の高さを活かしてゴールを守っていたが、本人は対応が遅れて止め切れなかったシーンが幾度かあったことを悔しがっていた。

 この日は得意とするヘディングも不発。1点を追う試合終盤は前線に上がったが、攻め急ぐチームの中でボールに絡むことができなかった。そして、アディショナルタイムにカウンターから痛恨の2失点目。自身初の全国大会は悔しい初戦敗退となった。

 神奈川県のFC湘南ジュニアユース出身。神奈川県内の強豪校からの誘いなどがある中、福島の名門・尚志へ進学することを決めた。「パスサッカーが好きで、尚志は回すサッカーなので尚志に行けば技術的に上手くなるかなと。あと(寮生活で)自立したくて」。まだまだ粗さがあり、学ぶべきことが多いことは確か。福島での挑戦を始めているCBは、高校3年間で大きく成長する意気込みだ。

「アンリ」の名は元フランス代表の名ストライカー、FWティエリ・アンリを連想させる。その名に加え、プレーもスケール感大きなCBは、コーチングの部分やロングフィードなどの課題を改善し、憧れのオランダ代表CBフィルヒル・ファン・ダイクや高校から直接プロ入りを果たせるようなCBになることを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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