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サッカー王国・静岡県が復活V!国体少年男子のU-16大会移行後、初の単独V!

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静岡県が8年ぶりV。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.3 国体少年男子決勝 静岡県 1-0 広島県 カシマ]

 サッカー王国・静岡県が復活V! 3日、第74回国民体育大会 「いきいき茨城ゆめ国体」サッカー競技少年男子の部決勝が行われ、静岡県と広島県が激突。静岡県が1-0で勝ち、8年ぶり21回目の優勝を果たした。静岡県は06年に国体少年男子の部がU-16での大会に移行されてから初となる単独V。参加24チームの頂点に立ち、サッカー王国復活を果たした。

 前年まで歴代最多の優勝回数20回を誇る静岡県は4-5-1システム。GK大畑神唯(JFAアカデミー福島U-18、1年)、4バックは右SB勝又大翔(富士市立高2年)、U-16日本代表候補CB菊地脩太(清水ユース、1年)、CB田端琉聖(清水ユース、1年)、左SB鈴木登偉(藤枝東高2年)。中盤はU-16日本代表候補MF藤原健介(磐田U-18、1年)と鈴木奎吾(清水ユース、1年)のダブルボランチで右MF金子星太(清水ユース、1年)、左MFがU-16日本代表候補MF熊取谷一星(浜松開誠館高2年)。トップ下にU-16日本代表のMF東廉主将(清水ユース、2年)が入り、1トップは今大会4戦連発、計8得点のU-16日本代表FW千葉寛汰(清水ユース、1年)が務めた。

 一方、3年ぶり2回目の優勝を狙う広島県は3-6-1システム。GKは波多野崇史(広島ユース、1年)で3バックは西村岳(広島ユース、1年)を中央に右が豊田将大(広島ユース、1年)、左が香取潤(広島ユース、1年)。中盤は藤野和樹(広島ユース、1年)と池田柚生(広島ユース)、1年)のダブルボランチで右WBが光廣健利(広島ユース、1年)、左WBが田部健斗(広島皆実高1年)。2シャドーは今大会4得点の棚田遼(広島ユース、1年)と森本凜(瀬戸内高2年)で、菅野翔斗主将(広島ユース、2年)が1トップに構えた。

 アグレッシブな攻守とボールを奪う、ゴールを奪うことを強調した戦いをして勝ち上がってきた両チームによるファイナル。前半はセカンドボールを支配した広島県がピッチを広く使った攻撃で押し込んだ。

 3分には藤野がDFライン背後に入れた左足浮き球パスに森本が反応。5分には左ハイサイドを取った田部にボールが入り、ラストパスに飛び込んだ菅野がかかとでコースを変える。これがゴール方向に向かったが、静岡県GK大畑がかき出して得点とはならず。だが、広島県が敵陣で試合を進める時間を増やしていた。

 広島県は23分、右サイドをコンビネーションで崩し、エンドライン際へ切れ込んだ森本のクロスがゴール前を横切る。菊地や田端が相手の抜け出してくる選手に対応した静岡県も反撃。24分には千葉が切り返しから左足シュートを放ち、33分には敵陣でのインターセプトから藤原がスルーパスを狙った。前半終了間際にも左アーリークロスから東がチャンスを迎える。

 ともに5連戦の5試合目。体力的に厳しい戦いとなったが、互いに前へ出てゴールを目指し合う。そして、いずれもサイド攻撃や敵陣でのインターセプトからあわやのシーンを作り出す。だが、諦めずに足を伸ばしてくる相手DFの存在も影響したか、シュート精度を欠いて得点することができない。

 静岡県は後半12分、熊取谷に代えてMF松田隼風(JFAアカデミー福島U-18、1年)を投入する。その静岡県は20分、鈴木の左クロスで左CKを獲得。これを藤原が右足で入れると、中央へ抜けたボールを菊地が合わせて先制点を奪った。

 静岡県は21分、藤原に代えてFW杉本大雅(沼津U18、2年)を投入。広島県も田部に代えてMF入江大雅(広島皆実高、1年)をピッチに送り出す。すると26分、広島県は左FK後の混戦から森本が右足シュート。だが、DFをかすめたボールは右ポストを弾いて外側に外れてしまう。

 静岡県は30分、金子に代えてMF清水和馬(静岡学園高1年)を投入。広島県は33分に左FKからファーサイドの香取が決定的なシュートを放ったが、ボールは右ポストを弾いて再び外側へ外れてしまう。静岡県は35分、鈴木奎に代えてMF本保奏希(JFAアカデミー福島U-18、1年)をピッチへ。“逆転の広島”は最後まで諦めずに攻め続けたが、守りきった静岡県がU-16年代日本一に輝いた。

(取材・文 吉田太郎)
●第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」特集

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