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[国体少年男子]オール帝京長岡の新潟県が王者・静岡県を3-2で撃破!

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前半4分、新潟県MF野村塁生(帝京長岡高、2年)が先制ゴール

[10.3 国体少年男子2回戦 静岡県 2-3 新潟県 真岡市総合運動公園運動広場(人工芝)]

U-16の都道府県選抜日本一を争う第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」サッカー競技少年男子の部は3日、2回戦を行った。前回19年大会優勝の静岡県と新潟県の一戦は、新潟が3-2で勝利。準々決勝へ進出した。

 清水エスパルスユースやジュビロ磐田U-18、高体連のタレントたちが結集し、最多22回目の優勝を狙う王国・静岡と、登録全16名を強豪・帝京長岡高の選手で固めた新潟。注目カードは新潟が制した。

 試合は序盤から新潟ペース。4分、右サイドで相手の小さなクリアに反応したMF平澤諒珂(帝京長岡高、2年)がダイレクトのクロスを上げる。ゴールエリアへ飛び込んだMF野村塁生(帝京長岡高、2年)が頭でゴールへ突き刺した。

 新潟は前線からのプレッシングで静岡のビルドアップを封鎖。高い位置でMF吉竹勇人(帝京長岡高、1年)らが次々とインターセプトすると、サポート良くボールを繋ぐ。そして、シュート数を増やしていった。

 静岡は前半13分、MF山下輝大(静岡学園高、1年)のループパスでFW良知英祥(藤枝東高、2年)が抜け出すも、シュートはゴール右。直後にはロングボールから相手の処理ミスを突いてMF河合優希(ジュビロ磐田U-18、1年)がGK不在のゴールを狙う。だがこれも、枠を捉えることができない。

 静岡は26分にも右SB関口拓海(浜松開誠館高、2年)がクロスを上げ切り、河合が決定的なヘッド。攻守に圧力を高めて同点ゴールを目指す。だが、新潟は連動した攻守を継続。ミスも多い静岡からボールを奪い、MF山村朔冬(帝京長岡高、2年)らがポジショニング良くボールを引き出して攻撃に繋げていた。そして27分、平澤が右サイドからPAへ潜り込んでクロス。これを野村が右足ダイレクトボレーで決め、2-0と突き放した。

 新潟はその後も野村がクロスバー直撃の右足ミドル。静岡も決定的なチャンスを作るが決め切ることができない。その静岡は後半開始から快足FW小竹知恩(清水エスパルスユース、1年)を投入。MF山本将太(ジュビロ磐田U-18、1年)を前線へ上げ、攻撃姿勢を強める。テクニカルなCB関戸海凪(静岡学園高、1年)やボランチへ落ちた河合からボールを繋ぎ、あと一歩のところまで迫るが、新潟は気迫溢れる守備を見せるCB渡辺陽翔(帝京長岡高、2年)中心に堅い。

 逆にFW{新納大吾}}(帝京長岡高、1年)のシュートなどで追加点を狙う新潟は後半25分、左サイドから押し込むと、野村の落としを受けた交代出場MF柳田夢輝(帝京長岡高、1年)が右足シュート。DFに当たったボールがGK頭上を越えてゴールネットに吸い込まれた。

 0-3とされた静岡は後半29分、小竹がPAから正確なシュートを決め、追撃ゴール。さらに小竹や良知のスピードを活用しながら反撃を続ける。前への姿勢を失わず戦う新潟も粘る中、35+3分に静岡はMF野澤康佑(浜名高、1年)が左足で直接FKを決めて1点差とした。だが、反撃もここまで。新潟が王者を破り、8強入りを果たした。

(取材・文 吉田太郎)
●第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」特集

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