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[国体少年男子]「キャプテンの動き」見せた京都府CB神田幸太郎。仲間のための戦い、「見てもらえる機会」でのプレー、敗退を悔やむ

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高さ、強さ、声で京都府を牽引したCB神田幸太郎主将(京都サンガF.C.U-18、1年)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.3 国体少年男子2回戦 京都府 0-1 北海道 真岡市総合運動公園運動広場(人工芝)]

 中盤中央で存在感を放っていたMF立川遼翔(京都サンガF.C.U-18、1年)や右サイドで決定機に絡んだSB三宮稜大(京都サンガF.C.U-18、1年)、テクニカルなMF谷田伎倖杜(京都橘高、1年)、前線で力強い動きを連発していたFW増井那月(京都橘高、1年)ら京都府は、チーム、各選手が自力のあるところを見せ続けていた。

 初戦を4-0で快勝し、北海道との2回戦でも前半から優位に立って試合を進めた。ショートカウンターなどからチャンスの数も増やしていたが、それを活かすことができない。そして、前がかりになった後半アディショナルタイム、一瞬の隙を突かれてカウンターから失点。0-1で敗退となった。

 最終ラインの中央で「キャプテンの動き」を意識し、競り合いでの気持ちの込もった守備や統率力、キャプテンシーを発揮していたCB神田幸太郎主将(京都サンガF.C.U-18、1年=神戸FCジュニアユース出身)は、「やっぱり勝たないといけない相手だったし、もっと上に行けたというのが自分たちの中にあって、もっともっとというのがあった中で負けてしまったというのは後悔というか、悔しい思いでいっぱいです」と唇を噛んだ。

 今大会、登録メンバーは16名。だが、京都は開幕前に3名が棄権し、13名での戦いだった。タフな連戦の中で一人ひとりの負担が大きくなっていたことは確か。それでも、神田は「その来れなかったやつらもいるし、『いろいろなメンバーのことを思ってやろう』と昨日も、今日も言っていた。結果が届けられなかったのは申し訳ないです」と言い訳せず、勝利、優勝という結果を残せなかったことを残念がった。

 国体で活躍し、代表へステップアップすることは多くの選手が思い描いていたこと。神田も、「代表というのはまだまだ遠くて、呼ばれたいという思いはあるけれど、声が掛からなかったり、自分の知っているやつが入ったり悔しい思いでいっぱいだけど、こういう『見てもらえる機会』で活躍できないところがまだまだ自分に足りていないところだし、来年、今年あとちょっとの中でまだまだ伸ばしていきたい」。主将は自分自身に目を向け、切り替えのスピードや、ラインの上げ下げなど細かいところから改善していくことを誓っていた。

「練習からこだわって、自分の中でしっかりやっていくことを大事にしてやっていきたい。1対1で負けないこと、プロになった時に自分が中心となってやれるようにしていきたい」。今回の悔しさを忘れず、京都府の仲間たちと切磋琢磨し、成長を遂げて目標とするステージに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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