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[国体少年男子]GK嶺翔莉がPK戦で2本ストップ!青森県が北海道下し、初の決勝進出!

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青森県(右)が初の決勝進出。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.5 国体少年男子準決勝 北海道 0-0(PK2-3)青森県下野市大松山運動公園 陸上競技場]

 U-16の都道府県選抜日本一を争う第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」サッカー競技少年男子の部は5日、準決勝を行った。ともに初の決勝進出を狙う北海道対青森県は0-0で突入したPK戦の末、青森が4-3で勝利。青森が初優勝へ王手を懸けた。

 北海道は27年ぶりに準決勝進出。2回戦で京都府を後半アディショナルタイムの決勝点で下し、新潟県にはPK戦の末に勝利した。一方の青森は2回戦で福岡県をPK戦で破ると、準々決勝では宮城県との東北勢対決を3-0で制して18年大会以来となる準決勝へ駒を進めてきた。

 序盤は攻守の入れ替わりが速い展開に。青森はロングボールや切り替えの速い攻撃を起点にクロスへ持ち込む。一方の北海道はサイドチェンジを有効活用。MF庄内航汰(北海道コンサドーレ札幌U-18、1年)がテクニックでDFを剥がしたほか、存在感を放つ中学生MF川崎幹大(北海道コンサドーレ札幌U-15、中3)が切り替え速く崩しに係わり、チャンスを創出した。

 青森は前半、なかなかセットプレーの回数を増やせずにいたが、23分、左CKのこぼれたまからCB山本虎(青森山田高、2年)が決定的な左足シュート。また、MF山口元幹(青森山田高、1年)、MF谷川勇獅(青森山田高、1年)からスペースを狙うFW川口琥牙(青森山田高、1年)にボールが入り、チャンスになりかけるシーンもあった。

 だが、北海道は安定した守りを見せるCB笹修大(札幌大谷高、1年)や対人守備の強い左SB坂本勘汰(北海道コンサドーレ札幌U-18、1年)がDFラインを引き締め、得点を許さない。

 一方の青森も山本や身体能力高い左SB小沼蒼珠(青森山田高、1年)中心に安定。前半32分、北海道はFW品田太郎(北海道コンサドーレ札幌U-18、1年)が前線でそらし、FW真浦劉(札幌大谷高、1年)が左足を振り抜く。だが、距離を詰めた青森GK磯村颯(青森山田高、1年)がストップ。前半は0-0で折り返した。

 後半も膠着した展開に。青森は奪った後のパス精度がなかなか上がらず、北海道も品田を起点とした攻撃などを見せていたが、なかなか攻め切ることができない。青森は後半19分、右サイド後方からのFKのこぼれを川口が右足で狙ったが、枠を捉えることができなかった。

 互いにゴール前が堅く、味方のミスをカバー。終盤に掛けて青森はロングボールで押し込み、小沼のロングスローがゴール前に入る。だが、北海道は根気強く跳ね返し、無失点を継続。青森はアディショナルタイムにビッグチャンスを迎えたが、シュートを打ち切れず、決着はPK戦へ委ねられた。

 青森は後半アディショナルタイムに投入されたGK嶺翔莉(青森山田高、1年)が先攻・北海道の2人目をストップ。だが、直後に青森2人目のシュートがクロスバーを叩く。2-2の3人目、青森山田GK嶺が再びビッグセーブ。最後は青森の5人目、小沼が右足シュートを右隅に決め、青森が歴史を塗り替えた。

(取材・文 吉田太郎)
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