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女子銅メダルは計7発の死闘制したアメリカ!! 36歳ラピノーが“直接CK弾”など2発、39歳ロイドは4大会連続ゴール

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[8.5 東京五輪3位決定戦 オーストラリア 3-4 アメリカ カシマ]

 東京五輪のサッカー女子は5日、茨城県立カシマサッカースタジアムで3位決定戦を行い、アメリカ代表がオーストラリア代表を4-3で下した。MFミーガン・ラピノーとFWカーリー・ロイドのベテラン勢がそれぞれ2ゴールを決め、最後に銅メダルを勝ち取った。

 準決勝では隣国カナダに0-1で敗れ、リオ五輪に続いて2大会連続で金メダルを逃した世界ランキング1位のアメリカ。試合後のフラッシュインタビューでは「飲み込むのには苦い敗戦」(ラピノー)と落胆を隠せない選手たちだったが、この日は見事なリバウンドメンタリティーを見せた。

 まずは前半8分、アメリカの左コーナーキック。キッカーのラピノーは高速クロスをゴール前に送り込むと、鋭く曲がったボールがゴールマウスに吸い込まれた。CKを直接蹴り込むスーパーゴール。決めたラピノーはコーナーフラッグ付近で両手を大きく広げるゴールセレブレーションを見せた。

 対するオーストラリアも前半17分、敵陣深くでボールを奪うと、左後方からのスルーパスに反応したエースのFWサマンサ・カーが左足で強烈なシュートを叩き込んで同点に追いつく。ところがアメリカは同21分、相手のクリアミスに反応したラピノーがゴール左斜め前から豪快なボレーシュート。見事にミートしたボールを突き刺し、瞬く間に勝ち越しに成功した。

 ピンク色のヘアスタイルをトレードマークとするラピノーは、男女の賃金平等を積極的に訴えるなど、アメリカでオピニオンリーダーとしても知られる選手。2019年の女子W杯前には、LGBTに批判的なトランプ前大統領に対して「優勝してもクソみたいなホワイトハウス(大統領公邸)には行かない」と発言したことで「勝ってから言え」と反論されながらも、自身の大活躍によって史上4度目を優勝に導いたという実績を持つ。

 そんな36歳の勢いに支えられたアメリカは、なおも止まらない。前半アディショナルタイム、カウンター気味に抜け出したMFリンジー・ホランからのスルーパスに抜け出したFWカーリー・ロイドが角度のないところから左足で決め、リードを2点に広げた。今大会初ゴールのC・ロイドは39歳。代表通算127ゴール目はアメリカ史上初となる五輪4大会連続ゴールとなった。

 さらにアメリカは後半6分、味方の浮き球に反応したC・ロイドが相手のクリアミスを誘い、ゴール前に独走。GKとの1対1を制し、4点目を奪う。対するオーストラリアも同9分、右からのクロスに反応したFWケイトリン・フォードが見事なヘディングシュートを決め、再び2点差に縮めた。

 その後も両者ともにカウンターを繰り出し続ける激しい展開。交代選手を繰り出すアメリカに対し、S・カーにボールを集めるオーストリアがやや優勢を保つ。すると後半45分、オーストラリアはMFエミリー・ギエルニクが強烈なミドルシュートを突き刺し、ついに1点差にまで詰め寄る。

 それでも最後は時間を稼ぎ、失点を許さなかったアメリカが4-3で勝利。開幕戦でスウェーデンに0-3で敗れ、準々決勝オランダ戦でもPK戦に持ち込まれるなど、大いに苦しんだ東京五輪を銅メダルで終えた。

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