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[総理杯]日本一は課せられた使命…阪南大は平成国際大に5発完勝でまずは8強

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[8.10 総理大臣杯2回戦 阪南大 5-0 平成国際大 ヤンマーフィールド長居]

 第39回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの2回戦が10日に行われ、阪南大(関西2)と平成国際大(関東7)が対戦。5得点を奪った阪南大が勝利し、準々決勝に駒を進めた。

 3度目の大会制覇を目指す阪南大が幸先の良いスタートを切った。5分に「最初から飛ばしていこうと皆で話した」というMF脇坂泰斗の右CKからFW前田央樹がヘディング弾を叩き込み、「あのヘディングシュートが試合をすごく楽にした」(須佐徹太郎監督)ものの、ここからは脇坂が「失点をした相手がどういうサッカーをしてくるか分からず、やりにくかった」という展開に。

 平成国際大のMF堀越逸貴、FW星子直哉らのドリブルを受ける場面も見られたが、シュートまで持ち込ませない。この間も、「足がとれるかと思うくらい走った。鬼のような毎日」(MF重廣卓也)と振り返るほど追い込まれた、大会直前の2部練習が奏功し、運動量で相手を圧倒すると、来季の神戸入団が内定したMF松下佳貴が「相手よりも僕らの方が走った。技術的にも、フィジカル的にも良い試合ができた」と胸を張った攻撃で、相手の守備を翻弄していく。

 31分には脇坂が中央をドリブルで中央を突破。PA直前でボールを失うも、素早く重廣が奪い返し、再び脇坂の下に渡る。素早く放ったシュートは一度、DFに跳ね返されたが、こぼれ球を豪快に叩き込み2点目をマーク。続く32分にも相手キックオフのボールを高い位置で奪い、脇坂が左前方にスルーパス。フリーで反応した前田が左足シュートを決めて、3点差で前半を折り返した。

 後半からは、「予定通り」(須佐監督)に主力を次々に下げながらも、攻撃のギアを緩めず、平成国際大のゴールに襲い掛かると、後半24分にはエリア中央でボールを持った脇坂のパスから、右サイドのMF八久保颯が右足シュートを決めて、リードは4点差に。28分にも途中出場のMF山口一真が左サイドを抜け出し、ゴール前に入れたパスを後ろから走り込んだ重廣が合わせて突き放した。

 32分にGK岩倉努を投入するなど交代枠を使い切り、メンバーの半数を変えたが、それでも攻撃の勢いは衰えず。39分には重廣が中盤で激しくぶつかってボールを奪うと、こぼれ球を拾ったMF有村惇志が左足でミドルシュート狙い、GKを急襲した。

 この一撃で得た左CKのこぼれ球をPA右外で山口が拾い、大外から上がったDF岡部拓実がゴール前にクロスを展開。中央に構えた前田が頭で合わせたが、ゴール左隅に逸れて、タイムアップ。中1日で迎える準々決勝の流通経済大(関東3)戦に余力を残しながらも、5-0で勝利を手にした。

「7月に行った練習試合であまり点が獲れず、不安もあったけど5点獲れたことで不安が晴れた」と脇坂が笑顔を見せたように、収穫の多い白星発進。松下の「僕らにとっては、地元開催みたいな大会。数多くの人が応援に来てくだると思うので、日本一は課せられた使命。優勝しなければいけないという気持ちは強い」という意気込みを示す試合内容だったと言える。

(取材・文 森田将義)

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