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[MOM810]新潟医療福祉大FW小森飛絢(4年)_貫禄のJ内定ストライカー、全国初戦で2ゴール

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新潟医療福祉大FW小森飛絢(4年)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.18 総理大臣杯1回戦 新潟医療福祉大5-1関西福祉大]

 チームを乗せたのは小森飛絢(4年=富山一高/千葉内定)の2発だった。序盤から主導権を握りつつも、関西福祉大の守備をこじあけられない状態が続いていたが、15分にオナイウ情滋(4年=正智深谷高/仙台内定)のクロスに合わせて先制。すると直後の18分には関福大の中田洋平監督が「相手のツートップが強力で、重心が後ろに下がってセカンドボールを拾われて、そこからやられた」と悔やむ展開からの追加点を叩き込んだ。

「1点目は情滋からの横パスで、相手を見て上手くターンしてしっかり流し込めた。2点目はいい位置で自分の足元に入って、そっからキックフェイント的な形でひとりかわして、振り抜いたら良いコースに決まりました」と笑顔で得点を振り返る小森。しかし後半は関福大の圧力に苦しめられ、チャンスがありながらも無得点。「今大会、結果を残すことを意識していたので、初戦2ゴール決めれてよかったけど、後半もチャンスがあったので、そこで決めきれるようなFWになりたい」と悔しさを見せた。

 富山一高時代は高校総体得点王に輝く活躍を見せたが、本人が望んでいた高卒プロ入りは叶わず、新潟医療福祉大へ進学。大学でのブレイクは、2021年の第35回デンソーカップチャレンジサッカー熊谷大会だった。関東C・北信越選抜で躍動し、大会ベストイレブンにも選出され、注目される存在となった。いくつかのJチームから興味を持たれたが、真っ先に声をかけてきたジェフユナイテッド千葉へ恩を感じて入団を決めた。

 千葉からは、ゴール前に入っていくところ、得点の前のところでも関わって、サイドを散らしていく動きを求められていると言う。医福大・佐熊裕和監督も「小森は、ゴール前で違いを出せる。GKが前目にいるところを狙ったり、背負ながらでも行ける」と攻撃面でのバリエーションの多さを長所としてあげている。この日もGKの動きを見て、ループで狙ったり、1点目は利き足でない左足で決めた。大学に入ってからゴールへの貪欲さが増し、ヘディングでのゴールも武器として磨かれた。「中盤でもっとかかわるところ、もっとアシストやゴールを増やして結果にこだわりたい」とさらなる成長を誓う。

 チームとしての今大会の目標は「1試合でも多くやること、ベスト4」と佐熊監督は話すが、「一戦一戦集中して勝ち上がって、優勝して終わりたい」と小森は頂点を見据える。全国大会で北信越勢として大きな結果を残すためにも、エースの活躍が欠かせない。

(取材・文 蟹江恭代)
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