[MOM974]筑波大FW小林俊瑛(2年)_「筑波には俺もいるぞ」反骨心むき出しのヘディング決勝弾
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.4 総理大臣杯1回戦 筑波大 2-1 九州産業大 石巻フ]
悪い流れを断ち切る一撃だった。「筑波には俺もいるぞ」。FW小林俊瑛(2年=大津高)の反骨心が筑波大に勝利を呼び込んだ。
夏の大学王者を決める総理大臣杯が開幕した。リーグ戦で首位に立つ筑波大は関東第5代表として参戦。立ち上がりにDF福井啓太(4年=大宮U18/大宮内定)の得点で先制するも、前半15分に同点を許し、その後は粘り強く守る九州産業大に苦戦を強いられた。
大学屈指のストライカー・FW内野航太郎(2年=横浜FMユース)は徹底マークに苦しんだ。封じられたエースの脇をMF田村蒼生(4年=柏U-18)、MF加藤玄(3年=名古屋U-18)らが切り込んでいくもゴールが遠い。MF角昂志郎(4年=FC東京U-18/磐田内定)の狙いすましたPKは左のポストをかすめて外れていった。
再びリードを手にしたい筑波大。しかし、徐々に九州産業大にボールを持たれるようになり、ピッチには嫌な空気が漂い始めていた。そうした中、後半19分に角に代えて小林を投入。前線にターゲットが増えたことで、停滞していた攻撃が活性化された。
「セットプレーで失点してから、あまりいいサッカーができていなかった。点を決めて試合の流れを変えるというのを意識してピッチに入った」
すると後半28分、筑波大は連続攻撃で敵陣深い位置に入り込むと、田村が左サイドから上げたクロスを小林がヘディング弾。巧みなステップで相手との間にスペースを作り、高い打点から叩き込むようにゴールネットに突き刺した。
191㎝の長身を持つ小林にとって得意な形からの得点だった。「(戸田伊吹ヘッドコーチからは、)相手が引いてきていたので、とにかくクロスが増えると言われていた。自分の特徴でもあるヘディングを活かしたクロスからのシュートを狙って、どんどんボールを呼び込むように言われていた」。チームとしても狙い通りのゴールで起用に応えてみせた。
注目を浴びるライバルの存在が小林の闘志に火をつける。「やはり、内野(航太郎)がアジアカップだったりで、すごく注目をされている中で、筑波には俺もいるぞという反骨心を持っている。点を決めることで(自分にも)注目が集まると思う」。そのために今は「途中出場からでもゴールを奪い続ける」ことに集中する。「チームに貢献したい」からだ。
(取材・文 成田敏彬)
●第48回総理大臣杯全日本大学トーナメント特集
[9.4 総理大臣杯1回戦 筑波大 2-1 九州産業大 石巻フ]
悪い流れを断ち切る一撃だった。「筑波には俺もいるぞ」。FW小林俊瑛(2年=大津高)の反骨心が筑波大に勝利を呼び込んだ。
夏の大学王者を決める総理大臣杯が開幕した。リーグ戦で首位に立つ筑波大は関東第5代表として参戦。立ち上がりにDF福井啓太(4年=大宮U18/大宮内定)の得点で先制するも、前半15分に同点を許し、その後は粘り強く守る九州産業大に苦戦を強いられた。
大学屈指のストライカー・FW内野航太郎(2年=横浜FMユース)は徹底マークに苦しんだ。封じられたエースの脇をMF田村蒼生(4年=柏U-18)、MF加藤玄(3年=名古屋U-18)らが切り込んでいくもゴールが遠い。MF角昂志郎(4年=FC東京U-18/磐田内定)の狙いすましたPKは左のポストをかすめて外れていった。
再びリードを手にしたい筑波大。しかし、徐々に九州産業大にボールを持たれるようになり、ピッチには嫌な空気が漂い始めていた。そうした中、後半19分に角に代えて小林を投入。前線にターゲットが増えたことで、停滞していた攻撃が活性化された。
「セットプレーで失点してから、あまりいいサッカーができていなかった。点を決めて試合の流れを変えるというのを意識してピッチに入った」
すると後半28分、筑波大は連続攻撃で敵陣深い位置に入り込むと、田村が左サイドから上げたクロスを小林がヘディング弾。巧みなステップで相手との間にスペースを作り、高い打点から叩き込むようにゴールネットに突き刺した。
191㎝の長身を持つ小林にとって得意な形からの得点だった。「(戸田伊吹ヘッドコーチからは、)相手が引いてきていたので、とにかくクロスが増えると言われていた。自分の特徴でもあるヘディングを活かしたクロスからのシュートを狙って、どんどんボールを呼び込むように言われていた」。チームとしても狙い通りのゴールで起用に応えてみせた。
注目を浴びるライバルの存在が小林の闘志に火をつける。「やはり、内野(航太郎)がアジアカップだったりで、すごく注目をされている中で、筑波には俺もいるぞという反骨心を持っている。点を決めることで(自分にも)注目が集まると思う」。そのために今は「途中出場からでもゴールを奪い続ける」ことに集中する。「チームに貢献したい」からだ。
(取材・文 成田敏彬)
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