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言葉の問題に加えてひょう混じりの雷雨・・・若きサムライたちがポルトガルで貴重な経験

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 日本と「adidas UEFA Young Champions 2014世界大会」の開催されるポルトガルとの時差は8時間。約19時間かけて20日の深夜にポルトガルへ到着し、21日は午前9時にスケジュールがスタートしたこともあり、薮井大和(Jフィールド岡山FC)が「時差とかで結構疲れましたね」と話すなど選手たちは口々に疲労感を訴えていた。

 選手全員が中学生で、中には今回が初めての海外という選手もいて戸惑うことばかり。ポルトガルは到着した初日から雨が続き、2日目の午前中には屋外で雹(ひょう)混じりの雷雨にもあった。この“アウェー”の洗礼に加えて言葉の問題。またベンフィカU-19チームのコーチによるトレーニングでは指示がよく理解できずに日本人スタッフのサポートを受けて、再確認するというシーンが続いた。そして「adidas UEFA Young Champions 2014世界大会」で対戦するブラジル、アメリカの代表選手とは宿舎も一緒だが、トレーニングでほぼ意思疎通ができず。まだまだ他国の選手たちとは距離がある印象だ。

 ただ、スタッフたちの勧めもあって少しずつだが、コミュニケーションを取ろうという努力も見られた。他国の選手と混成チームで戦ったミニゲームでゴールを決めた際のハイタッチなど、積極的にコミュニケーションを取ろうとしていた野寄和哉(CAグランロッサ)が「言葉は通じなかったけれど、ジェスチャーとかで(意思疎通が)出来た気がする」と笑顔を見せ、食事でも他国の選手に興味を示すなど、交流し始めている。サッカーだけでなく、異国の違う環境の中でどれだけ多くの経験をすることができるか。「明日になれば(コミュニケーションの部分など)もっとできると思う」と選手たちが語ったように、早く現地に順応して「adidas UEFA Young Champions 2014世界大会」ではタイトルを獲得し、残り数日間でサッカー仲間を増やして日本へ帰る。

(取材・文 吉田太郎)

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