[JFAプレミアカップMOM]札幌U-15DF船戸一輝(3年)_FW顔負けの攻撃力で今大会3得点
[中学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.4 JFAプレミアカップ準決勝 札幌U-15 2-0 長岡ジュニアユースFC J-GREEN堺]
10度目の大会参加にして、チーム史上初となる1次ラウンド突破を達成したコンサドーレ札幌U-15(北海道)。勢いに乗ったまま望んだ準決勝で、勝利を呼び込んだのはアタッカー顔負けの攻撃力を持つDF船戸一輝(3年)だった。
前半は、サイドから前線に長いパスを通し、FW小池晴輝を中心にゴールを目指した長岡ジュニアユースFCの攻撃に苦戦したものの、機を見ては果敢に右サイドでのオーバーラップを繰り返した。22分にはMF西村歩夢のスルーパスから右サイドを飛び出し、高い位置まで突破。ゴール前に素早いパスを送ったが、DF小泉善人に弾かれ、得点には結びつかなかった。
札幌U-15はゴール前まで何度も進出しながらも、前半放ったシュートはわずか1本。焦れても不思議ではない試合展開だったが、「ここまでの3試合は前半0-0で終わるけれど、後半に得点できる流れが多かった。前半で決めるというよりも、後半に決めた方が確実に勝てると思っていた」と焦りはなし。
後半の立ち上がりからは、テンポ良くボールが回り始めた中盤の働きに応え、前半以上に鋭い飛び出しを見せ始めると、後半14分に見せ場が訪れた。左の西村から、中央のMF中村友哉にボールが繋がると同時に、船戸は「サイドからの攻撃は監督から頻繁に言われているので、自分が決める気持ちでいた」と右サイドを駆け上がり、ゴール前に進出。フリーでスルーパスを受けると、冷静に左隅へ流し込み、先制点を奪った。「北海道予選から、ガンガン上がって行けと言われていて、逆サイドからのボールにも入っていく意識をしていた。この試合は、体力を使い果たしても良いかなという気持ちでいた」。この得点が相手にダメージを与え、19分にはFW宮脇健太がダメ押しゴール。2-0で勝利し、船戸はチーム史上初となる決勝進出に大きく貢献した。
今大会は1次ラウンドの初戦となった青森山田中戦でも、アディショナルタイムに決勝点を記録。準決勝前に行われた1次ラウンド第3節のサガン鳥栖U-15戦でも突破が相手DFのファウルを誘ってPKを獲得すると、自ら決めて逆転勝利を呼び込んだ。ここまで3得点という記録はチーム得点王。得点力の高さは小学4年生までFWとしてプレーしていたことに起因する。小学5年生からは、トレセン活動で体力とスピードを買われ、右SBにコンバートされたが、「1対1なら決められる自信はある」と胸を張るように、その攻撃力はFW時代と変わらぬままだ。
DFとは思えぬ攻撃力の高さは佐藤尽監督も「彼には得点感覚がある。SBというポジションだけど、チャンスがあればゴール前まで行って良いと伝えている」と高く評価。守備での課題を口にしつつも、「魅力が多い選手だから、もっと色んな経験をして欲しい」と続ける。昨年はグループリーグで3戦全敗。「自分のせいで決められたゴールもあるので、今年は背後のケアや状況判断を意識している」と守備面でも向上が進むなど今大会には万全の準備を進めてきた。「皆で協力して、北海道初の優勝チームになりたい」という目標を果たせるか、注目だ。
(取材・文 森田将義)
▼関連リンク
【特設】JFAプレミアカップ2015
[5.4 JFAプレミアカップ準決勝 札幌U-15 2-0 長岡ジュニアユースFC J-GREEN堺]
10度目の大会参加にして、チーム史上初となる1次ラウンド突破を達成したコンサドーレ札幌U-15(北海道)。勢いに乗ったまま望んだ準決勝で、勝利を呼び込んだのはアタッカー顔負けの攻撃力を持つDF船戸一輝(3年)だった。
前半は、サイドから前線に長いパスを通し、FW小池晴輝を中心にゴールを目指した長岡ジュニアユースFCの攻撃に苦戦したものの、機を見ては果敢に右サイドでのオーバーラップを繰り返した。22分にはMF西村歩夢のスルーパスから右サイドを飛び出し、高い位置まで突破。ゴール前に素早いパスを送ったが、DF小泉善人に弾かれ、得点には結びつかなかった。
札幌U-15はゴール前まで何度も進出しながらも、前半放ったシュートはわずか1本。焦れても不思議ではない試合展開だったが、「ここまでの3試合は前半0-0で終わるけれど、後半に得点できる流れが多かった。前半で決めるというよりも、後半に決めた方が確実に勝てると思っていた」と焦りはなし。
後半の立ち上がりからは、テンポ良くボールが回り始めた中盤の働きに応え、前半以上に鋭い飛び出しを見せ始めると、後半14分に見せ場が訪れた。左の西村から、中央のMF中村友哉にボールが繋がると同時に、船戸は「サイドからの攻撃は監督から頻繁に言われているので、自分が決める気持ちでいた」と右サイドを駆け上がり、ゴール前に進出。フリーでスルーパスを受けると、冷静に左隅へ流し込み、先制点を奪った。「北海道予選から、ガンガン上がって行けと言われていて、逆サイドからのボールにも入っていく意識をしていた。この試合は、体力を使い果たしても良いかなという気持ちでいた」。この得点が相手にダメージを与え、19分にはFW宮脇健太がダメ押しゴール。2-0で勝利し、船戸はチーム史上初となる決勝進出に大きく貢献した。
今大会は1次ラウンドの初戦となった青森山田中戦でも、アディショナルタイムに決勝点を記録。準決勝前に行われた1次ラウンド第3節のサガン鳥栖U-15戦でも突破が相手DFのファウルを誘ってPKを獲得すると、自ら決めて逆転勝利を呼び込んだ。ここまで3得点という記録はチーム得点王。得点力の高さは小学4年生までFWとしてプレーしていたことに起因する。小学5年生からは、トレセン活動で体力とスピードを買われ、右SBにコンバートされたが、「1対1なら決められる自信はある」と胸を張るように、その攻撃力はFW時代と変わらぬままだ。
DFとは思えぬ攻撃力の高さは佐藤尽監督も「彼には得点感覚がある。SBというポジションだけど、チャンスがあればゴール前まで行って良いと伝えている」と高く評価。守備での課題を口にしつつも、「魅力が多い選手だから、もっと色んな経験をして欲しい」と続ける。昨年はグループリーグで3戦全敗。「自分のせいで決められたゴールもあるので、今年は背後のケアや状況判断を意識している」と守備面でも向上が進むなど今大会には万全の準備を進めてきた。「皆で協力して、北海道初の優勝チームになりたい」という目標を果たせるか、注目だ。
(取材・文 森田将義)
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