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アスレタ革命への序章…“本気”が伝わる新トップモデル『オーヘイ フッチボル T003』が登場!

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アスレタの2018年ニュートップモデル『O-Rei Futebol T003』が登場

 アスレタの2018年ニューモデル『O-Rei Futebol T003(オーヘイ フッチボル T003)』が株式会社アスレタより2月下旬に発売される。「ゲキスパ〜Koheiが話題のスパイクを履いてみた〜」でおなじみのスパイクマイスターKohei氏いわく、今回のモデルはアスレタの“本気”が伝わる全く新しいスパイクだという。国内でも有数のスパイク目利き力を持つ同氏に、アスレタ新作トップモデルの特徴を解説してもらった。

■イメージ一新の2018年トップモデル


 今回のアスレタトップモデルは前回と比べ、アッパーもソールも一新され、大きく進化しています。コンセプトとしては、フィッティング、ホールド性をより高め、安定した履き心地を生み出すことを追求したスパイクになっています。

■効果的な改良ポイント


 前作から比べると改良されたポイントがいくつもあります。ラストやアッパーの設計、ステッチ、シュータン、中底、ソールに至るまで、ほとんど新しくなっていて、それが非常に効果的に改良されているなと実感できる履き心地になっています。実際に履いた感触としては、カンガルーレザーも柔らかいですし、足を曲げた時の動的フィット性も良く、足にしっかりとついてくる感じがありました。

■前足部には素材の良さを生かすカンガルーレザー

※左が前作で右が今回の新モデル

 今回は前作よりもアッパー前足部の柔らかさを出すという意味で、ステッチ(縫い目)の本数を減らしてあります。これによってさらに柔らかくなっていますし、またレザーの質に関しても、あまり余分な加工をせずにカンガルー本来の良さがより発揮される仕上がりになっていますね。実際に履いてもその柔らかさという部分は体感できました。

■独自の素材で足をしっかりホールド


 アッパーの中足部から後足部には、人工スウェードをベースとして間に人工皮革フレーム、その上にTPUフィルムを貼り付け、3つの素材を一層として形成する独自シェルパーツが搭載されています。これによってシューレースの締め付けと連動し、足をグッとホールドしてくれる安定感のある履き心地を提供してくれます。ヒールの内側に関しては起毛素材を採用しつつ、中にスポンジが内蔵され、かかとへの足当たりが軽減されました。さらに外のTPUと組み合わさることで、かかとをホールドしつつも、しっかりとフィットするよう図られている設計になっています。


 アッパー前足部はカンガルーレザーで非常に柔らかくフィットして、中足部から後足部は独自のアッパーを使うことによってしっかりとホールドするということで、フィット感、安定感、ホールド感の融合を実現した新しいアスレタのスパイクになっていますね。

■ストレスを感じさせないシュータン


 シュータンもアップデートされ、今回は日本製のマイクロファイバーが採用されています。より柔らかな質感になったのと、このシュータン中央にメモリーフォームというフォーム材、クッション材が内蔵されていまして、これはボールをインステップで蹴る時に衝撃を緩和してくれたり、足の甲に対してより柔らかくフィットしてくれるという形になっています。


 そしてシュータン上部も日本製のマイクロファイバーを使うことで柔らかくなっています。足首の前部分に当たる接触部もより柔らかくして、ストレスのない履き心地を生み出してくれます。目立たないですが、シュータンが進化しているところもポイントですね。

■剛性と屈曲性を両立する完全一新の中底


 今回のスパイクから中底が一新されました。2つの硬さの樹脂が採用されていまして、中足部から後足部の中底は硬めの樹脂を採用することで、しっかりと剛性を出しています。また、前部分は柔らかめの樹脂を使い、スムーズな屈曲性が実現されました。今回から完全に新しい中底を採用し、足にかかるストレス、変形やねじれを抑えて、より安定した履き心地、着地感を生み出せるように改良されています。


 中底の改良に伴って、インソールも今回から新しくなりました。表面にEVAのグリップ素材を使いまして、履いている時に足裏がズレないようなグリップインソールに進化しています。


 このグリップインソールを履いてみた感触としては、滑り止め効果が非常に良く、他社さんのグリップインソールと比べても遜色ないレベルの滑り止め効果、グリップ性が実現されていました。

■インソール&中底と連動したアウトソール


 インソールや中底が新しくなって、さらにアウトソールも改良が施されました。前足部は2ラインのフレックスグルーブ(屈曲溝)が新たに採用され、ソールの屈曲を促しています。そして先程の2つの硬度の中底が組み合わさることで、前部分は柔らかい屈曲性、そして中足部から後足部はアウトソールのリブと硬い樹脂の中底が組み合わさることによって、しっかりと強度と剛性を発揮する設計になっています。


 新しい中底、新しいアウトソールが組み合わさることで、より適切な位置での屈曲、より優れた安定感を発揮するスパイクに進化しました。ここも前のモデルと比べてすぐに実感していただけるポイントになると思います。実際に履いてみた時もそうですし、手で曲げてみてもすぐに分かるレベルの剛性と柔らかさが実現されていますね。中底、インソールとうまく連動して、アウトソール全体が適切な設計になっているという感じです。

■機能が上がって価格は下がる


 前のトップモデルの価格が2万円くらいだったんですけども、今回は1万4000円+税に抑えてくれているので、中高生はもちろん全プレイヤーにとっても嬉しいところですね。今回は機能性が良くなったにもかかわらず価格が抑えられて、コストパフォーマンス的にも良好と言えると思います。また、カラーリングはブラックとホワイトの2つが採用されていまして、夏場の練習や試合を考えると、ホワイトがラインナップされているのは嬉しいポイントではないでしょうか。

■“履かず嫌い”はもったいない


 今回のモデルは以前までのアスレタスパイクとは全く違うより良いスパイクに進化しました。以前のアスレタのスパイクを履いてみてしっくりこなかった人でも新型アスレタスパイクをサッカーショップで試着してみれば前作との違いや、進化・改良をしっかりと感じられると思います。

 アスレタはプロ選手からも支持されて、契約選手も今年から徐々に増えていますし、今後注目できるスパイクです。決してアパレルだけではなく、しっかりとスパイクに対して真摯に向き合って作っているブランドというのが、今回のモデルからより感じられるようになったと思いますね。

Koheiプロフィール:
日本初のスパイクマイスター。日本全国の部活プレイヤーがサッカースパイク選びの参考にする「Kohei's BLOG」の運営者。これまでに1000足以上のスパイクを着用し、その最新情報や機能性を独自の視点で紹介している。国内でも有数のスパイク目利き力を持ち、プレイヤーの生の足を見れば、その人にマッチするスパイクが何かを見抜くことができる。身長180cm、体重72kg。ポジションはFW、ときどきMF。中学、高校、大学とサッカー部に所属し、現在も社会人チームでプレー。

(取材・文 阿部哲也)

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