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ブラインドサッカー日本代表はコロナ禍の逆境から心肺機能を大幅改善、まずは5月末の国際大会に挑む

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キャプテンの川村怜がトレーニングの成果を語る

 ブラインドサッカー日本代表は24日、東京都小金井市にあるブラインドサッカー専用ピッチ「MARUI ブラサカ!パーク」で行う強化合宿を公開した。24日の練習では12名の選手が参加。終盤には3対3の実戦形式で汗を流した。

 24日の練習に参加した12名は、フィールドプレーヤー(FP)がキャプテンの川村怜田中章仁佐々木ロベルト泉加藤健人寺西一日向賢佐々木康裕園部優月、丹羽海斗。GKは佐藤大介高橋太郎、神山昌士となった。

 ウォーミングアップから少しずつ負荷を高めたトレーニングで、最後には3対3を行った。従来の試合人数より1人少ない練習では互いにオープンな展開となったが、春先から取り組んだ低酸素トレーニングが功を奏し、選手たちはバテずに走り切る。コロナ禍で失われたスタミナ面も改善の兆しが見られた。

 特にキャプテンの川村は、スタミナのリカバリー能力が世界でも有数の数値になったという。「活動がストップしてしまって、僕自身心肺機能も、技術的な部分も落ちてしまった時期はあるんですけど……」とこの一年の苦難を振り返る。しかし、パラリンピック延期で得られた時間を有効活用。「この素晴らしいグラウンドでトレーニングを積み重ねたことによって、いま本当にベストパフォーマンスですし、非常にいいコンディション。技術的にもフィジカル的にも良くなった実感はありますし、心肺機能も、そういったトレーニングの成果は現れているなと実感しています」と手応えを口にした。

 ブラインドサッカー日本代表は、5月30日から6月5日にかけて行われる国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」に参加。コロナ禍の影響で国際試合は約一年半のブランクが空いてしまったが、キャプテンは「パラ本番前に実戦を経験できるっていう意味で、非常にありがたい」と意気込みを語る。

「自分たちがこれまで取り組んできたことを発揮して、現在地を確かめながらさらに精度を上げていくっていう意味で、すごく大事な大会になる。まずは5月末のワールドグランプリに向けて、最大限の準備をしていきたいと思っていますし、日本代表としてこれまで取り組んできたことの精度と再現性を上げていくことが、世界に勝つためにすごく必要なことだと思う。全員で走って戦って、攻撃も守備も高いインテンシティで戦い切るところを追求していきたいと思います」

(取材・文 石川祐介)

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