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ムバッペら選外も納得…アンプティサッカー選手の圧巻ボレー弾がプスカシュ賞最終候補に

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プスカシュ賞最終候補3ゴールが決定

年間最優秀ゴール・プスカシュ賞の2022年最終候補3ゴールが決定した。

 カタールW杯セルビア戦におけるブラジル代表FWリシャルリソンのアクロバティックゴール、ヨーロッパカンファレンスリーグPAOK戦におけるマルセイユFWディミトリ・パイェのボレー弾が選出。ムバッペのカタールW杯決勝2点目もノミネートしていたが、残る1ゴールはアンプティサッカー選手のマルシン・オレクシーによるものとなった。多くのスター選手を抑えてノミネートされた同選手へのインタビューが『FIFA+』で紹介されている。

 アンプティサッカーは様々な理由により下肢(膝から下)を失った選手がフィールドプレーヤーの資格を持ち、上肢(手と腕)を失った選手がGKの資格を持つ競技だ。

 GKとしてプレーしていたオレクシーだが、23歳で左足の切断手術を受けることとなる。道路工事作業中に事故に遭ったことが原因だ。当時を振り返り、「手術が終わって目が覚め、私に何が起きたのかがわかった。片足を失っていた。それでも悲しい気持ちにはならなかったね。事故が起きたときに自分の足を見て、ある程度の覚悟をしていたからかもしれない」とFIFAの取材に答えている。

 彼が再びボールを蹴ったのは9年後。息子と一緒にボールを蹴ったのがきっかけだという。オレクシーはこのときを「ターニングポイント」と表現し、アンプティサッカー選手としての活動を始めるようになった。現在はポーランド代表に選出されるほどの実力を示している。

 同選手が今回プスカシュ賞最終候補入りを果たしたゴールはクラブチームでの得点。右からの正確なクロスボールに反応し、圧巻のボレーシュートを叩き込んだ。ノミネートに異論のないスーパーゴールだ。

 オレクシーは「スーパースターの中に名を連ねたことが今でも信じられない」と率直な思いを述べながら、「彼らスター選手も僕と一緒にノミネートされたことを嬉しく思っていてほしいな!」と冗談混じりにコメント。アンプティサッカーに注目が集まることを期待し、「僕らが愛してこの競技を行っていることが世界中に伝わってほしい。アンプティサッカーのおかげで僕はとても幸せだ。このゴールは僕だけではなく、アンプティサッカーファミリー全員で決めたものだと思う」と伝えている。

 プスカシュ賞のほか最優秀選手など各部門が発表されるFIFA年間表彰式『ザ・ベスト』は27日にフランスで行われる予定だ。

※追記:プスカシュ賞の対象ゴールが発表され、オレクシーのこのゴールが選出された

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