なぜ改正?間接FKからCKにした理由は?試験導入の結果は? IFABがGK“新8秒ルール”についてQ&A形式で説明
国際サッカー評議会(IFAB)は26日、2025-26競技規則からGKの手や腕によるボール保持について「8秒を超過した場合は相手のCKで再開」とする“新8秒ルール”について、Q&A形式で試験導入時のデータや改正理由を公開した。
これまではGKが6秒を超えて手でボールを保持した場合、相手の間接フリーキックで再開となっていた。ただ厳格な運用はされておらず、時間を超過した場合でもプレーが続行されることがほとんど。IFABはGKによる時間の浪費が増えていることなどを受けて、今夏より再開方法の変更も含めてルールの見直しを決断した。
以下、IFAB発表の条文とQ&A
■条文
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、ボールを放すまでに手や腕で8秒を超えてコントロールした場合、コーナーキックが与えられる。ゴールキーパーがボールを手や腕でコントロールしていると判断されるのは、次のときである。
・ボールがゴールキーパーの両手や両腕で持たれているとき、またはボールがゴールキーパーの手や腕と他のもの(例えばグラウンド、自分の体)との間にあるとき。
・ゴールキーパーが広げた手のひらでボールを持っているとき。
・ボールをグラウンドにバウンドさせる、または空中に投げ上げたとき。
主審はゴールキーパーがボールをコントロールしたときを判断して8秒の計測を始め、残り5秒は挙手した片手を使って目視できる形でカウントダウンを行う。ゴールキーパーが手でボールをコントロールしているとき、相手競技者はゴールキーパーにチャレンジすることができない。
■Q&A
▽なぜ競技規則を改正する必要があったのか
「主審は競技規則を施行せず、GKは特にリードしている場合に時間の浪費や試合のテンポを変えることを目的として6秒を超えてボールを持っていた。これは選手やスタッフ、ファンのフラストレーションを抱かせていた」
▽なぜ主審は競技規則を施行しなかったのか
「主にペナルティエリア内での間接FKをマネージメントすることは非常に難しく、GKがボールを持ちすぎること以上に試合のリズムを乱してしまうことを理由に、主審は6秒を超えてボールを持つGKを滅多に罰しなかった。加えてPA内で間接FKを与えることは相手に絶好の得点機会を与えることであり、厳しい罰則である。GKがボールを持っているときに相手はボールを保持しているわけでもチャンスを得ているわけでもないため、旧規則は不公平であり反則の性質に相反していると捉えられていた」
▽なぜ間接FKからCKに変更したのか
「IFABは効果的な抑止と主審がマネージメントしやすい再開方法を探した。CKはGKが与えたくないものでありながら、PA内での間接FKよりも迅速に準備できてマネージメントしやすいものでもあるため選択された」
▽なぜ6秒から8秒に延ばしたのか
「GKが時間を浪費したり試合のテンポを遅くしたい場合を除き、8秒以内にボールを放すことが分析によって分かった。最初の分析と試験導入結果でGKがボールを放すには3つの時間帯があることが示された」
「1~4秒:GKがカウンター攻撃を始めたいとき。イタリアのトライアルでは61%のGKが4秒以内にボールを手放した」
「5~8秒:GKが素早くボールを放したいが受け手が見つからなかったり、FKやCKの後でペナルティエリア内が混戦になっている場合などで(通常は偶発的に)他の選手が邪魔になったとき」
「8秒以降:GKが意図的に時間を浪費しているか試合のテンポを遅らせようとしているとき。20秒以上ボールを持つケースもあった」
▽試験導入ではスローインにする場合とCKにする場合があった。なぜCKを選んだのか
「スローインよりも(GKが長時間ボールを持つことへの)強い抑止力があることが試験導入を通じて分かったため、IFABはより適切な罰則としてCKを選んだ」
▽いつ8秒の計測が始まるのか
「GKが手や腕ではっきりとボールをコントロールしたことを主審が確信したときにスタートする。GKが時間を浪費する際にはボールをキャッチした後に不必要に倒れ込み、誰も邪魔していないのにも関わらずそのままでいることが多いため、GKが立っている必要はない。相手選手がGKが8秒以内にボールを放すことを妨げた場合、アドバンテージを適用できる場合を除いてGKのチームにFKが与えられる」
▽なぜ主審は残り5秒を手を挙げてカウントするのか
「GKが罰せられないようにするため、指を使って5から0までカウントダウンをする。GKのチームメイトが制限時間内にボールを受けられるようにするためにも有効である」
▽CKはどちらのサイドから行われるか
「主審から罰せられたときにGKの位置から近い方で行われる」
▽試験導入はどこで行われたのか
「イングランド、イタリア、マルタで400試合以上が行われた。独立した審判オブザーバーは(データ収集のため)GKがボールを持っている時間を計測した」
▽試験導入で何回罰せられたのか
「179試合を行ったマルタで8秒を超えてボールを持ったGKはいなかった。160試合を行ったイングランドと80試合を行ったイタリアでは、わずか5回(発生試合は4試合)のみGKが8秒を超えてボールを持っていた。すべて試合の終盤に発生した」
▽試験導入の参加者からのフィードバックはどういったものか
「コーチ、GK、審判員にアンケートを行った。一部のGKは他の関係者よりも乗り気ではなかったものの、結果は非常にポジティブだった。63.7%がこの改正が試合に良い影響を与えると答えた。72.5%がこの改正で試合がより迅速に進むようになったと答えた。87.6%が主審による残り5秒のカウントダウンが役に立つと答えた」
▽IFABの試験導入は通常2年かかるが、今回短かったのはなぜなのか
「400試合以上を行って反則はわずか5回のみであり、参加者からポジティブなフィードバックを受けた。IFABは特にすべてのレベルの試合でメリットがあることを考えて、この改正点を競技規則に組み込むことを遅らせる理由はないと判断した」
これまではGKが6秒を超えて手でボールを保持した場合、相手の間接フリーキックで再開となっていた。ただ厳格な運用はされておらず、時間を超過した場合でもプレーが続行されることがほとんど。IFABはGKによる時間の浪費が増えていることなどを受けて、今夏より再開方法の変更も含めてルールの見直しを決断した。
以下、IFAB発表の条文とQ&A
■条文
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、ボールを放すまでに手や腕で8秒を超えてコントロールした場合、コーナーキックが与えられる。ゴールキーパーがボールを手や腕でコントロールしていると判断されるのは、次のときである。
・ボールがゴールキーパーの両手や両腕で持たれているとき、またはボールがゴールキーパーの手や腕と他のもの(例えばグラウンド、自分の体)との間にあるとき。
・ゴールキーパーが広げた手のひらでボールを持っているとき。
・ボールをグラウンドにバウンドさせる、または空中に投げ上げたとき。
主審はゴールキーパーがボールをコントロールしたときを判断して8秒の計測を始め、残り5秒は挙手した片手を使って目視できる形でカウントダウンを行う。ゴールキーパーが手でボールをコントロールしているとき、相手競技者はゴールキーパーにチャレンジすることができない。
■Q&A
▽なぜ競技規則を改正する必要があったのか
「主審は競技規則を施行せず、GKは特にリードしている場合に時間の浪費や試合のテンポを変えることを目的として6秒を超えてボールを持っていた。これは選手やスタッフ、ファンのフラストレーションを抱かせていた」
▽なぜ主審は競技規則を施行しなかったのか
「主にペナルティエリア内での間接FKをマネージメントすることは非常に難しく、GKがボールを持ちすぎること以上に試合のリズムを乱してしまうことを理由に、主審は6秒を超えてボールを持つGKを滅多に罰しなかった。加えてPA内で間接FKを与えることは相手に絶好の得点機会を与えることであり、厳しい罰則である。GKがボールを持っているときに相手はボールを保持しているわけでもチャンスを得ているわけでもないため、旧規則は不公平であり反則の性質に相反していると捉えられていた」
▽なぜ間接FKからCKに変更したのか
「IFABは効果的な抑止と主審がマネージメントしやすい再開方法を探した。CKはGKが与えたくないものでありながら、PA内での間接FKよりも迅速に準備できてマネージメントしやすいものでもあるため選択された」
▽なぜ6秒から8秒に延ばしたのか
「GKが時間を浪費したり試合のテンポを遅くしたい場合を除き、8秒以内にボールを放すことが分析によって分かった。最初の分析と試験導入結果でGKがボールを放すには3つの時間帯があることが示された」
「1~4秒:GKがカウンター攻撃を始めたいとき。イタリアのトライアルでは61%のGKが4秒以内にボールを手放した」
「5~8秒:GKが素早くボールを放したいが受け手が見つからなかったり、FKやCKの後でペナルティエリア内が混戦になっている場合などで(通常は偶発的に)他の選手が邪魔になったとき」
「8秒以降:GKが意図的に時間を浪費しているか試合のテンポを遅らせようとしているとき。20秒以上ボールを持つケースもあった」
▽試験導入ではスローインにする場合とCKにする場合があった。なぜCKを選んだのか
「スローインよりも(GKが長時間ボールを持つことへの)強い抑止力があることが試験導入を通じて分かったため、IFABはより適切な罰則としてCKを選んだ」
▽いつ8秒の計測が始まるのか
「GKが手や腕ではっきりとボールをコントロールしたことを主審が確信したときにスタートする。GKが時間を浪費する際にはボールをキャッチした後に不必要に倒れ込み、誰も邪魔していないのにも関わらずそのままでいることが多いため、GKが立っている必要はない。相手選手がGKが8秒以内にボールを放すことを妨げた場合、アドバンテージを適用できる場合を除いてGKのチームにFKが与えられる」
▽なぜ主審は残り5秒を手を挙げてカウントするのか
「GKが罰せられないようにするため、指を使って5から0までカウントダウンをする。GKのチームメイトが制限時間内にボールを受けられるようにするためにも有効である」
▽CKはどちらのサイドから行われるか
「主審から罰せられたときにGKの位置から近い方で行われる」
▽試験導入はどこで行われたのか
「イングランド、イタリア、マルタで400試合以上が行われた。独立した審判オブザーバーは(データ収集のため)GKがボールを持っている時間を計測した」
▽試験導入で何回罰せられたのか
「179試合を行ったマルタで8秒を超えてボールを持ったGKはいなかった。160試合を行ったイングランドと80試合を行ったイタリアでは、わずか5回(発生試合は4試合)のみGKが8秒を超えてボールを持っていた。すべて試合の終盤に発生した」
▽試験導入の参加者からのフィードバックはどういったものか
「コーチ、GK、審判員にアンケートを行った。一部のGKは他の関係者よりも乗り気ではなかったものの、結果は非常にポジティブだった。63.7%がこの改正が試合に良い影響を与えると答えた。72.5%がこの改正で試合がより迅速に進むようになったと答えた。87.6%が主審による残り5秒のカウントダウンが役に立つと答えた」
▽IFABの試験導入は通常2年かかるが、今回短かったのはなぜなのか
「400試合以上を行って反則はわずか5回のみであり、参加者からポジティブなフィードバックを受けた。IFABは特にすべてのレベルの試合でメリットがあることを考えて、この改正点を競技規則に組み込むことを遅らせる理由はないと判断した」



