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[選手権]PKの1点守り前橋育英が7大会ぶり8強(香川西vs前橋育英)

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[1.3 第87回全国高校サッカー選手権大会3回戦 香川西(香川)0-1前橋育英(群馬) 市原臨海]
 
 前橋育英(群馬)が香川西(香川)に1-0で競り勝ち、01年度大会以来、7大会ぶりの8強進出を決めた。前半12分、MF六平光成(3年)のPKで先制すると、その後もゲームを支配。シュート数14対3の完勝だった。5日の準々決勝では、2試合連続の7-1で勝ち上がった國學院久我山(東京B)と対戦する。

 立ち上がりから猛攻を仕掛けた。前半10分、MF佐藤穣(3年)が強烈な右足ミドルで挨拶代わりのシュート。前半11分には最終ラインの裏に抜け出した六平がDF村上聖弥(3年)に倒され、PKを獲得した。これを六平が自ら蹴り込み、先制に成功。その後もMF中美慶哉(2年)が左サイドを再三突破してチャンスをつくる。前半25分にはその中美のドリブル突破から左サイドを崩し、ゴール前のFW西澤厚志(2年)がクロスに合わせたが、GK石川孝一(3年)が好セーブを見せた。前半40分には左から中に切り返した中美が右足でミドルシュートを狙ったが、惜しくもクロスバーに弾かれた。

 圧倒的に攻め立てた前半が1点止まりに終わったことで、後半はヒヤリとする場面もあった。六平は「立ち上がりはよかったのに、追加点が取れなくて、最後はしのぐ感じになってしまった」と話し、佐藤も「中途半端に攻めてカウンターを受けたり、逃げ方が下手だった」と反省した。とはいえ、後半の被シュートは0本。押し込まれる時間は長かったが、コンパクトな守備組織は最後まで崩れなかった。選手は試合運びに納得がいかなったようだが、それだけ目指しているものが高いということだろう。

 準々決勝で対戦する國學院久我山とは夏の全国総体2回戦でも対戦し、2-1で勝った。佐藤は「練習試合でも勝っているし、苦手意識はない」と言う。とはいえ、2試合連続7得点の爆発力には「すごいですね」と苦笑い。六平も「総体のときも、勝ったけど、ボールを回されて、しのいでしのいでという感じだった。油断はできない」と力説。関東決戦を突破すれば、悲願の頂点も見えてくる。

<写真>前半12分にMF六平光成(7番)が決めたPKが決勝点になった

(取材・文 西山紘平)

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