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[高校選手権]大波乱!全国総体準優勝・米子北が境に屈する!!

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[11.1 全国高校サッカー選手権鳥取県大会決勝 米子北 0-1 境 とりスタ]

 第88回全国高校サッカー選手権鳥取県大会決勝が1日、とりぎんバードスタジアムで決勝を行い、4連覇を目指す境と今夏の全国総体準優勝の米子北が激突。境が1-0で勝ち、4年連続8回目の全国大会出場を果たした。

 試合開始直前、ねずみ色の空から大粒の雨が降ってきた。一気に辺りは暗くなり、ピッチはスリッピーになっていく。この荒れた天気は、この試合の行方を物語っていた。
 全国総体準優勝、全日本ユース選手権ベスト8と、度重なる快進撃でたちまち全国の強豪校の仲間入りをした米子北と、2年連続でJリーガーを輩出している境という、いつもの顔合わせとなった鳥取県予選決勝。大方の予想は米子北有利であったが、目の前で展開されたのは、山本大稀谷尾昂也の強力2トップを巧みに封じる境のディフェンスだった。

 2トップ対策として境は、谷尾にMF山西理輝努が、山本に影山慎太郎がマンマークに付き、その後方に3枚のスイーパーを配置した。しかし、山西も影山も2トップを深追いせずに、スイーパーと挟み込む形を取ったため、2トップを封じるだけでなく、相手にポゼッションもさせなかった。

 試合は米子北の攻撃を境が凌ぐ形になったが、米子北はシュート数は増えても、それが決定機にはなかなか繋がらない。米子北にとって嫌な試合展開になると、後半30分にその時はやってきた。境は左FKからGKがパンチングしたこぼれを、MF田中福彦が豪快に蹴り込んで、値千金の先制弾を挙げる。
「リードを奪われてから、プレッシャーがかかったのか、選手たちが焦りだしてしまった」と城市徳之監督が悔やんだように、これまで自分たちのサッカーを徹底していた米子北だったが、まさかの先制を許したことで、焦りからミスでチャンスをフイにしてしまう。

 そして2分のロスタイムを消化し、タイムアップ。境が下馬評を覆して米子北を下し、4年連続の選手権出場を手にした。

(取材・文 安藤隆人)

特設:高校サッカー選手権2009

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