自らのゴールで3年生に花道をつくる。青森山田(青森)のU-17日本代表MF柴崎岳(2年)がゴール宣言だ。「どんな形でもいいので、とにかくシュートを打つことを意識して、どんな形でも点を取りたい」。今大会ナンバー1MFの呼び声高い2年生エースは力強く言い切った。

　FW成田鷹晃(2年)が準決勝で左足首を痛め、決勝を欠場する可能性がある。前日練習では本来はボランチの柴崎がトップ下にポジションを上げる4-2-3-1のシステムもテストされた。成田の回復具合にもよるが、トップ下での出場となれば、よりゴールに直結するプレーが求められる。「相手の状況にもよるけど、いろんなフォーメーションがあった方がいいし、個人的にも臨機応変にやっていきたい」と語った。

　対する山梨学院大付(山梨)は準決勝まで4試合連続の完封勝利と粘り強いディフェンスを見せている。それでも「無失点だけど、(準決勝で対戦した)矢板中央さんも何回もチャンスがあって、そこを決め切れなかっただけ。必ずシュートチャンスはあるし、そこで決め切ることが大事だと思う」と自信たっぷりだ。

　「勝利を求めて、優勝して帰りたいので、いい準備をして14時5分のキックオフに向けていい緊張感を持って臨みたい。お世話になっている3年生の先輩のためにも、最後は勝って終わりたい」。初優勝まであと1勝。柴崎の目には日本一しか映っていない。

(取材・文　西山紘平)

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特設:高校サッカー選手権2009