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[MOM1064]前橋育英MF渡邊凌磨(3年)_伝統校対決でエースの仕事

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.15 全国高校総体群馬県予選準々決勝 前橋育英高 1-0 前橋商高 高崎総合]
 
 ここぞの場面で決めることができるのは、ごくわずかの選手だけ。「ああいうところで決める選手が偉大な選手になる、と(山田)監督も言っていた」と前橋育英高MF鈴木徳真主将も讃えていたが、まさにエースの仕事だった。U-18日本代表MF渡邊凌磨(3年)は後半24分にキックフェイントでDFのマークを外すと、中央から左へ流れながら左足シュート。堅守・前橋商高ゴールをこじ開けてチームに歓喜をもたらした。試合後は「それ以外は全然、ダメ」と第一声。ただ注目MFは「1点だけだったことは反省ですけど、自分の足で決めたことは自信になる。ゴールは試合前から貪欲に狙っていた」と苦しい展開の中で決めた一撃を素直に喜んだ。

 伝統校同士による“群馬クラシコ”。前線の渡邊にボールが入ると、すぐに前橋商の選手が複数で縦のコースを切りに来ていた。その中で連係でPAへ切れ込み、コントロールした右足シュートなどでゴールを狙っていた渡邊だが、そのシュートの精度を欠くなど得点を決めることができていなかった。それでも自らシュートチャンスをつくって決めた一撃については、数々の名選手を育ててきた山田耕介監督も称賛。上を狙う選手が違いを示したゴールだった。

 常に一番であること。常に自分自身に自信を持ってプレーしている。渡邊は「自分に自信を持ってプレーしなければいけない。絶対に自分よりも上手いというプレーヤーがいても、それが過信だとしても、『自分の方が上』だと思いながらやってきた。それは変えずにやっていきたい」という。昨年のU-17W杯で3得点をマークして大舞台での強さを示したが、常に「自分の方が上」とプレッシャーをかけ続けてきたことが自身を成長させ、好結果を生んでいる。「(進路のことを考えると)このインターハイでどこまで上にチャレンジできるか。自分の力を発揮して周りから認められるプレーヤーにならなければいけない」。高校生屈指のアタッカーは今後も注目されることは間違いない。その中で常に自信を持って戦い、結果を出すことにこだわり続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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