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[総体]ユース取材ライター陣が推薦する「全国総体注目の11傑」vol.3

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平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技
特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国総体注目の11傑』」


 ユース年代を主に取材するライター5氏に全国総体注目の11選手を紹介してもらっている特集企画「全国総体注目の11傑」。第3回は育成年代、Jリーグをはじめ、野球、ラグビーなどの球技も精力的な取材活動を行っている球技ライター・大島和人氏による11名です。

 選考理由はマイナス評価でなく”プラス評価”で、他の選手にない特長を持っている選手を選びました。学校が結果的に分散しましたが、それは単純にどこにも人材がいるということ。今年はスカウトの出足が遅く、現時点で高体連のJ内定者は1人だけですが、この中に2人目3人目がいるはずです。

GK志村滉(市立船橋高)
「抜群のリアクションでビッグセーブを連発する。出足の鋭さ、守備範囲の広さが素晴らしい。高さと落下点の予測を併せ持ち、ハイボール処理も万全」

DF松葉知己(尚志高)
「縦への突進力が魅力の右SB。背筋を立てたパワフルなドリブルはさながら徳永悠平のよう。小さい振りで横方向にびしっと蹴りこむクロスで得点を演出する」

DF菊池流帆(青森山田高)
「身長も高いが、何より跳躍力がピカイチ。しかも肩幅が広くていかり肩なため、身体がナチュラルに“壁”状態になっている。彼の背中越しに競るのは至難の技だろう」

DF熊谷駿(仙台育英高)
「190㎝の高さは絶対的な強み。身体のバランスの良さ、足元の技術も相応の水準に達している」

DF鈴木大誠(星稜高)
「昨年の高校総体準決勝はオナイウ阿道(現・千葉)とのバトルで悔しい思い。とはいえその後の成長は目覚ましいと聞く。高さと球際の強さ、フィードの質を併せ持つスケールの大きい選手だ」

MF田原悟(大津高)
「彼を最初に見たのはブレイズ熊本に所属していた中2のクラブユース選手権。柔らかいタッチと切り返しの深さ、視野の広さに瞠目した。身体は大きくならなかったが、そのプレーが高校でどれだけ伸びたか見てみたい」

MF久保田和音(大阪桐蔭高)
「攻撃のオンオフを使い分けられる選手。無理をせず下げることがあっても消極的という訳ではなく、ゴールへの絡みも旺盛。小柄だけどボールの収まりがよく、ギャップがあれば切れ込む迫力もある」

MF鈴木徳真(前橋育英高)
「難しいプレーもミスをせず、それどころか簡単に見せてしまう。小さな隙間を見つけるのが上手く、ワンテンポ早く味方を使ったり、少し溜めたりと、ジャストな位置でジャストな判断ができる選手」

MF渡邊凌磨(前橋育英高)
「スピードに乗った状態でも、キックやボールコントロールの質が落ちない。フィニッシュの質の高さはもちろん、味方に”点”で合わせる空間と時間の認知力に目を見張る」

MF中島賢星(東福岡高)
「マリノスプライマリー追浜の頃から将来を嘱望されていた選手だが、父の転勤により福岡へ。アビスパ福岡U-15時代は中学生ながらプレミアWESTで活躍した。強さとスピード、技巧を兼ね備える攻撃のオールラウンダーだ」

FW平野皓巴(長崎海星高)
「13年の東京国体では大会最大の発見だった。小柄だが球際のバトルはむしろ得意。重心が低く、腰の強いドリブルで、マークを背負っても構わずぶち破ってしまう」

[写真]大島氏が「スケールの大きい選手」と注目する星稜DF鈴木


執筆者紹介:大島和人
1976年生まれ。大学在学時はテレビ局のアルバイトとして海外スポーツコーナーのリサーチ、企画を担当し、スポーツ報道の楽しさと難しさを知る。早稲田大卒業後は外資系損保に就職し、一ファンとして現場に足を運んできたが、2010年からライター活動を開始。育成年代はもちろんヴァンフォーレ甲府、FC町田ゼルビアといったJクラブを取材している。野球、ラグビー、バスケットなどの現場にも足を運び、過去5年間の総観戦数は約1800試合。
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【特設ページ】高校総体2014

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