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[総体]「予選注目校」大型レフティー・光崎、神谷ツインズ・・・戦力充実の東海学園に躍進の予感

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 夏の祭典である平成27年度全国高校総体「2015 君が創る 近畿総体」サッカー競技(兵庫)で躍進の予感が漂うチームがある。それは今年、創部14年目を迎える愛知の東海学園高だ。女子校から男女共学化した翌年の2001年に創部し、名古屋グランパスやヴィッセル神戸でJリーガーとして活躍した鶴田道弘氏が監督に就任。すぐさま力を発揮し、創部4年目の04年に県内3冠を達成するなど愛知を代表する強豪のひとつとして地位を固めている。

 今年は09年以来6年ぶりとなるプリンスリーグ東海にも参戦。昨年の王者・清水桜が丘高、同2位・静岡学園高といずれも引き分けるなど第5節を終えて4位と好位置につけている。その原動力は「タレントは多いので、今年は楽しみ」と鶴田道弘監督が話すほど好選手が揃うことにある。

 軸となるのは、ボランチの神谷凱士とFW神谷椋士の双子コンビ。「中盤から動き出しが良い神谷椋を狙うのが攻撃の形。チーム全体が彼の動きを良く分かっている」(鶴田監督)という神谷椋が積極的な飛び出しで攻撃を牽引すれば、神谷凱も182cmの高さを活かしたヘディングで後ろを引き締める。二人が中央に君臨するだけでなく、果敢な攻め上がりを見せる右SBの竹内一成などサイドにも実力派がいる点も心強い。戦い方のバリエーションも豊富で3バックと4バックを併用し、前から奪いに行く守備とブロック守備を使い分けることが出来るのも特徴だ。

 そして、最大の武器となるのが背番号10を背負うMF光崎伸の存在だ。左足から繰り出すドリブルとスルーパスが光る大型MFで、プリンスリーグでもアシストを連発するなど、チームの命運を握る選手と言っても過言ではない。「ちゃんと守備をして、もっと攻撃に絡まないといけない選手だけど、一発のパスに頼ってしまうし、それが通用してしまう。あれだけのサイズ(181cm)がある左利きはなかなかいない。もっと上を目指せる選手なのでプレーに絡む回数を増やして欲しい」という指揮官の言葉からも期待の大きさが伝わるだろう。

「高3になったので、自分がチームに中心にならないといけない。ドリブルも出来きて、周りを使えてという何でも出来る選手にならないといけない」。そう話すように光崎の自覚は強く、これまで希薄だった攻守の切り替えの速さや、勝負に拘る姿勢にも改善が見られる。プロ入りを目指す彼にとって全国行きは最低限のノルマと言える。チームと彼がどこまで高みに近づけるか注目だ。

[写真]東海学園は注目MF光崎中心にタレント揃い、躍進の予感

(取材・文 森田将義)
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