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[MOM1397]桐光学園GK指崎尚大(3年)_「前向きな姿勢を見せる」守護神がPK2本阻止

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.13 全国高校総体神奈川県予選2回戦 桐光学園高 0-0(PK5-4)座間高 馬入ふれあい公園]

 PK戦2人目を終えた時点でリードしていたのは、県立の雄・座間高。だが、V候補・桐光学園高は、3人目のキックをGK指崎尚大(3年)が右へ跳んで止める。これで追いついた桐光学園は、指崎が止めれば勝利の決まる6人目のシュートも左へ跳んで完璧にストップ。苦しみながらも準々決勝進出を決めた。

 PK戦開始前に相手GKに笑顔で握手を求めるなど、桐光学園の背番号1にはゆとりがあった。PK戦の期間中、常に自身漲る表情。「ここで自分が後ろになっちゃうと負けてしまう。前向きな姿勢を見せることで(チームメートたちも)自信を持って蹴れると思う」。仲間を勇気づけるために、また相手にプレッシャーを与えるために、前向きな姿を見せ続けた指崎。そして「自分の中ではPKになっても凄い自信あるので行けるかなと思いましたね」というとおりに2本を止めてヒーローになった。

 プリンスリーグ関東ではリーグで2番目に多い14失点(6試合)。だが、「この大会がターニングポイント。プリンスの挽回もしていきたい」と語るGKは今大会で無失点を続けて、今後に繋げることを考えている。この日の前半はやや消極的な部分があり、CBとの連係が上手く行かなかった。それでも後半は味方が押し込む中でリスクマネージメントをしっかりして無失点。延長戦でも得点を与えなかった。「春先は少し状態が良くなかったんですよ。そこから良くなってきてメンタル的にも落ち着いてきた」と鈴木勝大監督が目を細めるGKは、プレーの面、メンタル面でもしっかりと仕事を果たして白星をもたらした。

「ミスしても次があるとポジティブに考えている。自分がいいプレーしたらチームも良くなると思います」。GKのプレーが味方を変える。だからこそ、ピンチで止めることはもちろん、思い切った飛び出し、そして得意のフィード1本にしてもチームを勢いづけるプレーを心掛けている。ミスしても後ろ向きにならず、「挽回すればいい」と前向き。流通経済大柏高や青森山田高での実績ある湯田哲生コーチの指導の下、「いろいろ今まで気付けなかったことに気づくことができるようになった。型だけにハマらず、プラスアルファ加える」というGKは前向きな姿勢を持ち続けてチームを後押しする。

(取材・文 吉田太郎)
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