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[総体]桐光学園のU-18日本代表FW小川は無得点を反省「取らないとストライカーとして務まらない」

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[6.13 全国高校総体神奈川県予選2回戦 桐光学園高 0-0(PK5-4)座間高 馬入ふれあい公園]

 座間高が危険人物に対して簡単にボールを入れさせなかった。相手の分厚い守りを攻略するために、本人がチャンスメーカー役に徹していた部分もあった。桐光学園高のU-18日本代表FW小川航基主将(3年)はサイドからの仕掛けでDFを突破したシーンもあったが、後半に一度あったビッグチャンスをポストに当ててしまうなど、無得点に終わり、本人は不満顔。「(チャンスの数が少なくても)そこで取らないとストライカーとして務まらない。『こういうところでも最後決められるのは小川だな』というところを見せなければいけない」と唇を噛んだ。

 飛び抜けたパフォーマンスを見せた訳ではなかったが、それでも一段階上のプレーを見せていた。高い位置でキープして自ら仕掛けるだけでなく、周囲を使い、受け直して決定的なシーンに繋げていた。だが「正直情けなかった部分があった。(初戦の硬さもあったが)いつもならばもっとできるという想いがある」という本人の弁も頷ける。より前線でボールを収めて、多彩なシュートを決めることのできる選手だけに総体予選初戦は本領を発揮したという試合ではなかった。

 1年時から名門・桐光学園で主力を担ってきた小川は現在、Jリーガーも多数含まれているU-18日本代表でFWの主力を担う。その実力に対する評価は今年の高校生選手の中でトップクラスだ。「注目された中で結果を出すことで『やっぱりやるんだな』と思われる。そういうところを見せていきたい。神奈川では少し知られているかもしれないけれど全国では全然なんで。そこで名が知られるような選手に」と本人はより注目を高め、その中で結果を残すことを目指している。

 日本一を目指すチームが今後それを達成するためには、小川の一撃で白星を掴む試合が必ずあるはず。「マークは厳しいですけれど、それでもアイツがやり切らないといけない部分がありますし、それだけのクオリティだと思うんですよ」と鈴木勝大監督。すでに全国大会出場を決めている大津高のU-18日本代表DF野田裕喜が対戦したい相手として指名するなど、全国のDFたちのターゲットとなる注目FWは、苦しい試合でも最後に決める役割を果たして夏の全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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