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[MOM1781]中京大中京GK渕上耀太(3年)_存在アピールして先発奪還の守護神、PK2本ストップの大仕事

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.28 総体愛知県予選決勝リーグ第1節 刈谷高 1-1(PK3-5)中京大中京高 グリーングラウンド刈谷]

 中京大中京高GK渕上耀太(3年)は後半25分に刈谷高FW田中亮輔のPKを左へ跳んでストップ。刈谷の4回戦(準々決勝)のPK戦から分析し、その読みを見事に当てて大仕事をしてのけると、PK戦でも相手の2人目をストップしてヒーローとなった。

 この日は前半31分にもビッグセーブ。相手の完璧な崩しにあってゴール至近距離からフリーの田中に決定的なシュートを放たれた。完全に逆に振られたように映った背番号1だったが、次の瞬間に立て直して「1対1は(倒れないように)我慢して」シュートコースを遮ってビッグセーブ。立て続けに打たれたシュートも体全体でブロックして得点を許さなかった。

 この日、DFラインの背後をケアすることに集中していた渕上は後半終盤にCK後の混戦から1点を失ったものの、切り替えて見事勝利に貢献。184cmの長身GKにとって、この刈谷戦は正守護神の座を守るための戦いでもあった。新人戦では出場機会を得ていたものの、プリンスリーグでは先発落ち。1年生にポジションを奪われる形となっていた。総体予選初戦で出場機会を掴んだものの、いいパフォーマンスをすることができずに先週の2試合は再びサブに回っていた。

 だが、この1週間は必死にアピール。「絶対に獲りたいと。監督に自分の存在を伝えるために練習の合間合間に声出したりして。自分の得意なところのコーチングとかを試合を意識してやっていた」。信頼を掴んで与えられた機会。待ち望んでいた舞台で好セーブを連発した。

「去年も出て今年も出ているので中京が一番というのを示さないといけない。明日も今日のようなパフォーマンスをして勝ちたい」。好きな選手を「入れ替え戦見てチームを救っているなと。テレビ見ていても声を凄く出していること、チームを支えていることが伝わってくる」という理由で山形GK山岸範宏の名を挙げる守護神が、自身も声とプレーでチームを支えて勝利に貢献し、全国切符をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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