beacon

[総体]野洲は昨年と同じく準決勝敗退、川瀬主将「何クソみたいな思いを持ってやらないといけない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.2 総体滋賀県予選準決勝 野洲高 0-2 綾羽高 布引グリーンスタジアム]

 ギアの上がった後半は2年生の司令塔・MF江口稜馬が中盤が存在感を放ち、交代出場のFW高取誠隆(2年)や左SB佐々木海人(2年)がPAを切り崩そうとするシーンが増えた。だが、決定的なチャンスは試合を通じて数えるほど。“セクシーフットボール”野洲高は昨年に続き、滋賀準決勝で敗退した。

 試合を通して“野洲らしさ”が見られたシーンはわずかだった。やや押し込まれる中で奪ったボールを素早く前線やサイドへ入れたものの、それを綾羽DF陣に狙われ、また強引なドリブルでボールを失った。個々の距離感が遠く、前線の選手をサポートできずにボールを奪われてしまう。後半は中盤で相手の逆を取ってボールを運ぶ江口を中心にテンポよく攻めるシーンもあり、またフォローする動きもあったが、決定打を放つことができず。試合後は大声で上げて泣く選手をコーチ陣がなだめる場面もあった。

 昨年は世代屈指のドリブラー・MF村上魁や注目レフティー・MF林雄飛といったタレントを擁し、選手権出場を果たした。だが今年、メンバーは大きく入れ替わり、現時点で飛び抜けたタレントが不在であることは確か。山本佳司総監督は「村上や林のような特長出すより、もうちょっとチームで崩していかんと決定機ができない」と指摘し、「1人ではなく2人のドリブルで連動していけるような」グループ、チームでの攻撃を求めていた。

 昨年から主軸のCB川瀬相主将(3年)は「昨年はここ(準決勝の敗戦)を機に色々な選手が変わって全国へ行けた。自分も変わる必要があるし、一人ひとりが変わる必要がある。何クソみたいな思いを持ってやらないといけない。ここからチームとして強くなって昨年みたいに選手権でタイトル獲りたい」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2016

TOP