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[MOM1794]東福岡FW藤井一輝(3年)_“ヒガシのエースFW”へ、準決勝、決勝でチームの全得点叩き出す

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.5 総体福岡県予選決勝 東福岡高 1-0 九州国際大付高 春日公園球技場]

 全国2冠王者・東福岡高の最前線で戦うFWが“本物の”エースストライカーになりつつある。FW藤井一輝(3年)は0-0の後半18分、MF高江麗央(3年)の左CKに対してゴールエリアへ飛び込むと、右足ダイレクトで合わせて決勝点。県新人戦は準決勝でチームを救う延長V弾を決めた一方、決勝戦はチームのスコアラーとして名を刻むことができず「悔しさが残った」というだけに今回、決勝戦でゴールを決めたことを素直に喜んでいた。

 今大会は準決勝の筑陽学園高戦でもチームの全得点となる2ゴール。準々決勝の福岡大大濠高戦でも先制点を挙げた。新チームがスタートした時点では国体優勝の俊足FW佐藤凌我(3年)を追う立場だったが、新人戦九州大会でもゴールを量産するなどアピールしたFWは現在、自身がピッチでやるべきことを考え、実践し、結果も残して先発を確保している。

 先発してもフル出場できない試合が続いていたが、この決勝では終盤も前線で泥臭くボールを収め、反撃に出たい九州国際大付高を逆に押し下げた。そのFWについては森重潤也監督も「一輝は成長したと思う。ツボに入った時にいいシュートを打てるようになったなと感じるし、この大会はいいなと思います」と評価。信頼を高めているFWはこの日、交代することなく最後までピッチに立ち続けた。

 謙虚にチームのために戦うFWは、足りない部分がまだまだあると感じている。自他ともに認めるように、決して巧いプレーヤーではない。できる部分が限られる中でよりシュートチャンスに絡み、それを増やすこと。「シュート決定率は上がりました。(得点)感覚も上がったと思うけれど、仕事的にはまだまだ足りない。これから相手のレベルは上がって厳しくなってくるので、貪欲に足りないところを伸ばしていかないといけない」と誓っていた

 全国大会でもまずはチームの勝利に貢献すること。「得点王よりも、チームのために点を獲りたい。まず1点ずつ、毎試合重ねていってその結果得点数を伸ばせればいい」。大事な試合を決めるゴールを続けて奪うなど、エースストライカーになりつつある印象のFWが全国でも、何よりチームのために貴重なゴールを決める。 

(取材・文 吉田太郎)
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