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[総体]ユース取材ライター陣が推薦する「総体注目の11傑」vol.3

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校総体注目の11傑』」

 ゲキサカでは7月27日に開幕する夏の高校サッカー日本一決定戦、平成28年度全国高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」サッカー競技の注目選手を大特集。「総体注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣に総体注目の11選手を紹介してもらいます。第3回はサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長で育成年代からJリーグまで幅広く取材し、各種媒体に寄稿している川端暁彦氏による11名です。

 川端暁彦氏:「夏の祭典である高校総体の開幕に先立ち、今回は『U-17』というカテゴリーで11人を選んでみました。1999年1月1日生まれ以降に生まれている高校2年生+早生まれの高校3年生からのセレクトです。この世代の選手たちは来年から本格的に活動を開始するU-18日本代表の候補となり得る選手たちでもあります。中にはすでに日の丸を付けている選手もいれば、まだまだ無名の逸材も。1チーム1名の原則を守りながら、ポジションにはこだわらずに11名をセレクトしました」

GK田村健太朗(前橋商高2年)
「1年生だった昨シーズンからゴールを預かるゼブラ軍団の守護神。中学時代までは必ずしも評価の高い選手ではなかったものの、前橋商進学後から周囲の信頼をつかんだ。キャッチングの技術に加えて勝負どころでのビッグセーブも光る」

DF生駒仁(鹿児島城西高2年)
「今年3月のサニックス杯国際ユース大会でU-17日本代表にも選ばれ、Jクラブのスカウト陣からの視線も集める九州屈指のCB。まだまだ線は細いものの、184cmの高さを活かしたヘディングの強さは折り紙付き」

MF薬真寺孝弥(長崎総合科学大附高3年)
「リベロに置けば守備の柱となり、ボランチならば組み立て役として機能し、トップ下にすればゴールを奪う万能選手。『人格的に素晴らしい。明るいのがいい』と大ベテランの小嶺忠敏監督から全幅の信頼を置かれる主将でもある」

MF河合航希(京都橘高2年)
「昨年は主に左SBとして1年生ながら奮闘していたが、今年はボランチとして攻守の要になっている。確かなコントロール技術に加えて守備の強度も増しており、職人・内田健太とのコンビで中盤中央にて巧みに網を張る」

MF関大和(流通経済大柏高3年)
「走る流経大柏を象徴する中盤のダイナモにしてキャプテン。171cmと特に大柄ではないが、競り合いでも目一杯に体を張ってボールを奪い取る。キック精度も高く、ミドルシュートとプレースキックから得点源にもなっている」

MF陶山勇磨(帝京長岡高2年)
「確かなスキルと独特のプレー感覚を備えた長岡の異端児。左足での繊細なタッチから意外性のあるプレーを繰り出すが、本人は『点取って仕事のできる、試合を決められる選手になりたい』と、もう一皮むけることを誓う」

MF渡井理己(静岡学園高2年)
「ドリブル。静岡学園サッカー部がこだわり続ける武器に特化した選手がまた一人現われた。ボールを持ったら仕掛けてゴールに向かって崩しに掛かる。ワンツーへの絡みも巧みで、静学スタイルを体現する。U-17日本代表」

MF後藤文太(中津東高2年)
「前を向いての仕掛けの上手さと鋭さ、そして個性的な感覚の良さが光る九州屈指のアタッカー。県予選は負傷でフル稼働とならなかったものの、本大会におけるブレイク候補であることは間違いない」

FW新井光(市立長野高2年)
「長野U-15時代からその名を知られるテクニシャンで、U-16日本代表の経験も持つ。今季から市立長野に移籍し、早くもエース格となった。元々オールラウンドな能力があり、市立長野では最前線にコンバートされている」

FW澤野祐輝(矢板中央高3年)
「1年次から出場を重ね、3年になった今季はエースの重責を担う10番。常にゴールを意識した位置取りと果敢な仕掛けの意識を持ち、ボールを持てば何かを起こす期待感があるストライカーには大ブレイクの期待がかかる」

FW佐藤凌我(東福岡高3年)
「激烈なポジション争いの中で確実に力を蓄える“ヒガシのストライカー”。俊足を生かした裏への抜け出しに加えて、競り合いへの意欲と強さも出てきた。九州大会で驚異のトリプルハットトリックを達成するなど爆発力もある」

[写真]川端氏が注目選手のひとりに挙げる中津東MF後藤

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動。『J論』( http://j-ron.jp/ )編集長を務めているほか、ライターとして各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。

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【特設ページ】高校総体2016

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