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「自分が点決めて流れ変えてやろう」三重代表するMF藤村、交代出場で流れ変えて同点ヘッドも

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後半19分、三重高MF藤村祐世が同点ヘッド

[5.19 総体三重県予選決勝リーグ第1節 三重高 2-2(PK6-5)伊賀白鳳高 三重交通Gスポーツの杜 鈴鹿]

 三重高は負傷明けで交代出場した大黒柱・MF藤村祐世(3年)が試合の流れを変えた。0-1の後半7分に投入された藤村は「前で起点をつくって、自分が点決めて流れかえてやろうと思っていました」という考えを持ってピッチに入ると、中盤の底の位置にまで下がってボールを受けながら攻撃を組み立てる。

 1点ビハインドの状況。前半、ピッチの外から試合を見て、チームメートたちが慌てて攻めてしまっているという印象を感じていた。それだけに「自分が落ち着いてやることで周りの選手も落ち着いてできるかなと」と意図的に攻撃をスピードダウンさせ、ポゼッションを高めていく。

 後半、ボールを支配する時間を増やした三重は19分、右クロスをファーサイドのMF坂井涼真(3年)が頭で折り返す。最後は中央へ飛び込んだ藤村が頭で同点ゴールを決めた。「入った瞬間、嬉しかったです」と振り返った藤村は後半27分の同点ゴールにも絡んで、PK戦勝利に貢献した。

 ケガ明けということで、出場時間が30分程度に限定される中で結果を残した。だが、試合後は「(得点に絡み、)供給もできたんですけれども、まだもっと周り見てやらないといけないと思いました」と反省。1年時から先発を務めてきた注目MFはより、違いを見せて、試合を決定づけるような活躍を目指していく。

 週3回の筋力トレーニングなどによって本人も実感するほど身体の厚みが増した。昨年は夏冬連続で全国出場も、未勝利。課題を改善し、全国でより武器を発揮しなければ強豪に勝つことはできない。「全国出たら相手も上手い人はいると思うんですけれども、自分の特長出して違いを出せたら。周りの目にも留まるようにしたい」と語る三重を代表する実力派MFが持ち味のショートパス、ロングキックの精度と強化してきた部分を発揮して全国出場を決め、その舞台で目立つ活躍をする。

(取材・文 吉田太郎)
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