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東山はPK戦で敗れて準決勝敗退、エース久乘「ここで負けたのは悔しい」

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東山高は3位。選手権で日本一に再挑戦する。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.12 総体準決勝 山梨学院高 1-1(PK3-1)東山高 四日市]

 2回目のインターハイ出場で初優勝を目指した東山高(京都)の挑戦は、準決勝で幕を下ろした。前半7分、オウンゴールでリードを許した東山だが、同28分にFW久乘聖亜(3年)の左CKをFW長坂大陸(3年)が頭でそらすとファーサイドのCB清原航平(3年)がヘディングシュートを決めて同点に追いつく。

 後半開始から3選手を入れ替えた相手に流れを握られる時間帯もあったが、同点のまま試合を進め、久乘のパスやセットプレーなどから勝ち越しのチャンスも作った。そして後半アディショナルタイムには決定機を作られながら左SB見上瑞紀(2年)、CB井上竜稀(3年)、右SB木下誠太(2年)が次々とシュートブロック。PK戦へ持ち込むとGK荒木光汰(3年)が相手の1人目をストップした。

 だが、PK戦で3選手が止められて敗退。エース久乘は「自分は何にもできなかった。苦しい時に点取れないFWはいらないと思うので、率直に凄く悔しいですけれども選手権に向けて前を向いていきたい。日本一を目指していたのでここで負けたのは悔しい。京都に帰ってから選手権へ目指して頑張りたい」と語った。
 
 それでも評価されるべきベスト4進出だ。技術面など今年以上の世代もあった。だが、福重良一監督が「当たり前のことを当たり前にやる。人間性がここまで来させてくれた」と評する今年の東山は、大黒柱のMF倉貫直人主将(3年)を欠く中でMF矢原直杜(3年)やMF飯田敏基(3年)が健闘するなど全員でベスト4まで勝ち上がってきた。

 今年は京都2冠。選手権予選で3冠、そして冬の全国大会で日本一に再挑戦する。だが、インターハイで全国ベスト4まで勝ち上がっても選手権予選を制すことは簡単なことではない。指揮官は「隙を見せないように頑張っていきたい。(インターハイで)4試合やった中で自信を作ったかどうか。足りなかったところ、もっと余裕を持って戦えたこともあるし、そういうところを彼らがトレーニングしていけばいい」と語った。チームの目標が日本一にあることは変わらない。この夏、全国舞台で貴重な4試合を経験したチームは、96年度以来となる選手権出場のためにインターハイで得たものをより磨き、課題を克服する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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