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関東大会予選で計7本のPKセーブ!人生変えた浦和東の2年生GK川村「もっと、もっと変えていきたい」

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浦和東高の関東大会進出に大きく貢献した2年生GK川村龍世

 浦和東高OBのGK川島永嗣(ストラスブール)が日本代表復帰。現在、2年生の181cmGK川村龍世が偉大な先輩も守った浦和東のゴールを守っている。

 部員約250人の浦和東は190cm超の大型GK鈴木哲ら2年生のGKだけで10人の大所帯。川村は入学当初、同学年の中でも3、4番手の存在だったというが、意識の高い仲間たちと切磋琢磨しながら成長し、先発に抜擢された関東大会予選で見事に結果を残した。

 PK戦にもつれ込んだ花咲徳栄高との1回戦でPK3本をストップ。同じくPK戦決着となった準々決勝・正智深谷高戦でもPK2本を止めてヒーローになった。そして、西武台高との準決勝ではゲーム中にDFが3本のPKを与える展開。だが、川村は1本目のPKと2本目のPKをはじき出し、威圧をかけた3本目のPKは相手のシュートがクロスバーをヒットした。

「西武台戦は、1本目は自信あったので止めてやろうという気持ちを持っていて、2本目もまだあることかなと思って強い気持ちを持っていたんですけれども……。3本目は(さすがに)『マジか』という気持ちになったんですけれども、でもチームメートが『川村、止められるぞ』と言ってくれてスイッチが入って、枠外に蹴らせることができた」

 セービング能力の高さに加え、駆け引きが得意な川村は相手の動きを見たり、コースへ誘導したりしてPKをストップ。チームを関東大会へと導いた。その川村は関東大会予選で得た出場チャンスをモノにしたように、今後も全ての試合で活躍を続けることを目指している。

「自分、関東大会予選まではずっとサブで、関東大会1回戦の当日にスタメンと言われて、チャンスが来てもちろん嬉しかったですし、PKを3つ止めれて、チャンスをしっかりと掴めたことが今のプレーとかにも繋がっている。一つの試合で人生変わるなと気づけたので、これをもっともっと変えていきたいので、インターハイや選手権でも、もちろん関東大会でも記憶に残るようなプレー、良いパフォーマンスをしたいと思います」

 先輩GKの川島が18年ワールドカップ・セネガル戦のミスをポーランド戦で挽回して決勝トーナメントへ導いた姿に感銘を受けたという。「批判とかもあったと思うんですけれども、それを気にすることなく、もっとやってやろうという気持ち。あと臆することなくチャレンジしていく、毎日のトレーニングで準備していることがあのポーランド戦で発揮されたと思います」。自身の目標もプロ。先輩を参考に色々なものを吸収し、常に良い準備をしながら上のステージを目指していく。

 平尾信之監督が「自信をつけて、落ち着き、貫禄が出た」というように、川村はチャンスをモノにしてからわずかな期間で存在感を増してきている。そのGKは競争の中でさらに成長を遂げてインターハイや選手権で関係者たちにアピールする。

(取材・文 吉田太郎)
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