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[MOM2885]北越DF藤吉玲依(3年)_「県内では負けない」自信持つ高速SB

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北越高の右SB藤吉玲依主将は攻守両面で勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 インターハイ新潟県予選準決勝 北越高 3-1 新潟明訓高 五十公野公園陸上競技場]

 昨年のインターハイ予選でも存在感を放っていた高速SBが今年、リーダーとして北越高を勝たせている。右SB藤吉玲依主将(3年)は50m走を5秒9で走る快足の持ち主。「新潟県内では個人技とかスピード、対人では負けない自信がある。スピードが特長なので、そこでは絶対に負けないし、対人では負けずにゴールにも絡めるようなSBになりたい」という藤吉はこの日、攻守で勝利に貢献した。

 藤吉のスピードは、県内ですでに知られている武器。新潟明訓は長い距離を駆け上がってオープンスペースへのボールに追いつき、そのまま縦へ切れ込もうとする藤吉をケアしていた。それでも1人のマークであれば振り切っていた藤吉だが、この日はベンチの指示もあって周囲を活用することを意識してのプレー。より体勢の良い選手にボールをさばき、クロスに繋げたりしていた。

 藤吉は右足の精度も高く、「今年は遠目からのシュートも練習している。狙っています」という。荒瀬陽介監督も「(スピードは)止まらないですよ。警戒されている中でも要所要所でやってくれる」とその力を信頼。加えて、指揮官は彼がもたらしている守備の安定感も高く評価していた。

 この日の後半、北越はシュートゼロ。新潟明訓にボールを握られ、攻め立てられた。その中で藤吉は対人での強さを発揮し、中央に絞ってカバーする部分も徹底。ゴール前で粘り強く守ったチームを支え、勝利に貢献した。

 昨年はチーム内競争の中でポジションを維持することができず、選手権予選では控えに回っていた。だが、荒瀬監督は「自信をつけたと思います。キャプテンとして中心になってやっている」と変化を認める。本人も「去年は引っ張られる立場だったんですけれども、今年は引っ張る立場」と自覚を持って、コンスタントに力を発揮してきた。決勝で対戦する日本文理高のDF古俣眞斗主将(3年)も注目のSBだが、藤吉は自分が新潟ナンバー1の力を証明してチームを12年ぶりの全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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