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記録に立ち向かい、また決めた!國學院久我山FW山本航生が驚異の公式戦15試合連続ゴール!

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後半24分、國學院久我山高FW山本航生が公式戦15試合連続ゴール

[6.23 インターハイ東京都予選決勝 大成高 0-2 國學院久我山高 駒沢2]

 もはや、本人も「止まらないと言うか、どうしようかなと」と苦笑いするほど。もちろん、本人の力と意欲、周囲のサポートする力もあるが、「凄い」「ヤバイ」の言葉では収まらないような状況になってきている。

 國學院久我山高のFW山本航生(3年)は、この日のインターハイ東京都予選決勝で1ゴール。3月の東京都1部リーグ初戦から、関東大会予選、関東大会、そしてインターハイ予選と続いている公式戦連続試合ゴール記録を15に伸ばした。

 この日は1-0の後半24分に決めた。自陣でのインターセプトから縦パス、そして左サイドへの展開でチャンスを迎えた國學院久我山は、FW山下貴之(3年)がドリブルで縦に仕掛ける。一度は失いながらも素早く奪い返して左足クロスを入れると、ゴール前でのフリーの山本が頭でプッシュ。右手人差し指を掲げて走り出した背番号9は、ピッチサイドに飛び出してきたサブ組の選手たちの前で跳躍、ガッツポーズし、そのまま祝福の輪の中へ飛び込んだ。

「サイドの選手が突破したりしたら自分が中に入っていくというのは意識していて、あの場面も山下がシュート打つかなと思ったん出すけれども、拾い直して本当に良いクロスを上げてくれた」と山本。清水恭孝監督が「動きの意図が分かる。獲るべくして獲っている」と評価するストライカーが、チームの多彩な崩しの中で得点するための術を発揮して連続ゴールを継続した。

 指揮官からは自分の得点よりも勝つことに貢献するプレーを求められているという。本人はそれを理解した上で「自分の仕事は点を獲ること」と言い切る。自分がチームに最も貢献できる形はゴール。ポストワーク、守備などチームプレーに全力を尽くす一方、自分が決めることに何よりこだわりを持ってプレーしている。

 彼の公式戦連続ゴール記録はSNSを中心に拡散。山本は「ここまでこんなにSNSとかで色々な方に言ってもらえると、やっぱり周りからの注目度も結構上がっていると聞いている。そういう記録には立ち向かっていかないといけないと思っている。注目されているんだったら、自分で点獲り続けてやろうと、自分でそういう気持ちになっているので、それが続けられている要因かなと思います」。山本はチームメートも自分に獲らせようという雰囲気を作ってくれていると感じ、感謝することも忘れない。その気持ちに応えるためにも行けるところまで獲り続ける意気込みだ。

「自分がこうやって得点していけば、良い結果に繋がると思っている。インターハイでも相手のレベルとか一個上がっていくと自分も分かっているので、そういう中でも自分が点獲ってチームを勝たせられるように意識してやっていきたい」。全国大会では間違いなくマークが厳しくなるはず。個で2人、3人をかわして決めるタイプではなく、強力なDFの前に苦戦する試合もあるかもしれない。それでも、久我山のゴールハンターは仲間との連係をさらに磨いて警戒を上回るだけ。日本一を目指すインターハイでも、必ずゴールでチームに貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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