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紙一重の勝負で見せた「察知力」。浦和内定MF武田英寿が青森山田救うスーパークリア!

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青森山田高の浦和内定MF武田英寿はチームを救うスーパークリア

[7.26 総体1回戦 青森山田高 2-0 前橋育英高 金武町フ]

 浦和内定の10番が守備でチームを救った。1-0で迎えた後半10分、青森山田高は中盤での奪い合いで屈し、速攻を浴びてしまう。サイドからPAへグラウンダーのラストパスを通され、大ピンチに。そして、ゴール至近距離から決定的なシュートを打たれたが、猛然と戻ってきたU-18日本代表MF武田英寿(3年、浦和内定)が、身体に当ててCKに逃れる。

“1点もの”のシーンで見せたスーパークリア。シャドーの位置から全力でゴール前まで戻った武田のビッグプレーがなければ、青森山田の「ゼロ」と言うゲームプランは崩れていたはずだ。黒田剛監督も「凄く大きかった。(紙一重の勝負では)ああいうのが絶対に2本、3本ある。シャドーの選手が良く戻った」と絶賛。本人は「なんか、戻っていました(微笑)。(味方の)体勢が悪かったので戻っておいた方が良いかなと」と周囲を笑わせていたが、彼の「察知力」が白星を引き寄せた。

 プレミアリーグEASTで首位の青森山田だが、カウンターに対する対応が課題になっていたという。それを頭に入れていたMFはこの場面でゴールまで戻ることを選択し、前橋育英高の選手たちに天を仰がせた。

 この日、武田は試合序盤に判断よく頭でMF後藤健太(3年)に繋いだパスによって先制点をアシスト。その後は中盤でボールを受けた際に落ち着きをもたらしていたが、マイボールの時間が少ない中で受ける回数を増やすことができなかった。

 だが、豊富な運動量も持ち味とする技巧派レフティーは走ってチームに貢献。気温32.2度の一戦で足を攣らせるギリギリまで走り、最後はベンチで勝利を喜んだ。ただし、本人に満足感はない。「もっとボールを呼び込んでシュートを撃ちたい」。目標の3冠へ、チームのために走ることを続け、ゴールも決める。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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