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[MOM3470]大津MF薬師田澪(3年)_参考とする選手はラモスからビエラへ。期待の長身ボランチが1G1A!

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後半5分、大津高MF薬師田澪がGKの脇を抜く右足シュートで先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 インターハイ熊本県予選決勝 大津高 4-0 秀岳館高 水前寺陸上競技場]

 中体連出身の大型ボランチが、攻守に渡って躍動した。大津高の181cmMF薬師田澪(3年=宇城市立小川中出身)は0-0の後半5分、プレッシングで相手のミスを誘発。MF一村聖連(3年)のインターセプトを確認して前線へ飛び出すと、FW小林俊瑛(2年)のスルーパスから右足で先制点を叩き出した。

 薬師田は中盤のバランサーの役割。プレミアリーグでは「後ろ気味で、あまり前に出ないようにしてやっていた」という。この日も前半は攻撃的なボランチMF森田大智主将(3年)をサポートする形で引き気味にプレー。だが、「後半は山城監督から『行け!』と言われたので行くしか無いと思いました」。そして、前に出た結果、ゴールと守備でチーム全体を勢いづけた。

 この日はスルーパスで右SB日高華杜(3年)の3得点目もアシスト。昨年まではDFで今年からボランチでプレーする薬師田について、名将・平岡和徳総監督は「アイツの成長がチームの成長に大きなエネルギーを作ると思います」と期待する。

 薬師田はDFだった昨年まではCBセルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)を参考にプレーしたというが、「参考にする選手を変えよう」と動画を探し、現在は「守備ができて、対人もできて、さばくのが上手いので」元フランス代表のMFパトリック・ビエラ(元アーセナルなど)をチェックしているという。懐深いボールキープも特長としていたボランチのプレーから学びながら、攻撃でも、守備でも貢献できる選手へ成長中だ。

 大津に入学後、仲間たちから刺激を受けながら「人間的な部分では成長しましたし、キックの精度とヘディングも武器にできるように3年間で成長したと思います」。全国大会では守備やゲームメークで貢献することはもちろん、得意とするセットプレーからのヘッドやミドルシュートでまたゴールも奪い、大津を白星へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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