beacon

[MOM3471]比叡山FW野田陽大(3年)_ “2人分”走ることで貢献するFWが滋賀決勝導く決勝点!

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半25分、比叡山高FW野田陽大が右足で決勝ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.3 インターハイ滋賀県予選準決勝 近江高 1-2 比叡山高 布引グリーンスタジアム]

 林孝紀監督が「人一倍走る子。(彼のお陰で)12人いるみたいです」と評するFWが、決勝点を奪い、比叡山高を滋賀決勝へ導いた。

 1-1で迎えた後半25分、比叡山は背後を狙った攻撃で近江高を押し込むと、右WB鶴山浩生(3年)がクロス。DFに当たってこぼれたボールにFW野田陽大(3年=COLORS出身)が反応し、コントロールからの右足シュートで歓喜をもたらした。

「ボール飛んで来たときは『来た!』と。緊張もあったけれど、GKが詰めてきていなかったのでそれは見えていたし、ダイレで打つよりもファーストタッチした方が良い。それで押し込んだ感じでした」というシュートで決勝点。野田はチームメートたちに感謝する。

「自分だけのゴールとは思っていなくて、みんなが繋いでくれたからあそこに転がってきたし、周りの運動量があったからあそこに僕が入れたと思うから、そこはみんなで獲ったゴールなので、みんなで喜びたいです」とコメント。ただし、彼自身の攻守における貢献度も十分に大きかった。

 林監督が「70分で10km越えてきます」と説明する走力が野田の武器だ。「そこで勝負しようと思っています。チームとしても僕の運動量を活かしてくれている」。小学2年生の終わりにサッカーを始めてから体力が急上昇。校内のマラソン大会ではずっと1位だったという。

 走りでチームからの期待に応えること。「そこを落としたら僕は出られないと思うし、信用もされないと思うので、走ることで貢献していきたいと思っています」。この日も前線からのプレッシングや、抜け出しを繰り返した。一方で、今大会はここまで1得点だっただけに、FWとしてゴールも欲していたことも確か。大一番で決められたことを素直に喜んでいた。

「ホンマ、今までの試合も物足りなかったので、今日は決めてやろうと思って入った試合で獲れたのは自信に繋がったし、嬉しかったです」。この日は先制点もアシスト。前線でのボールキープも強みとするFWは決勝へ向けて特別な思いを口にした。

「やっと来たなという感じです。自分の夢でもあるし、チームの目標でもあるから。ビビること無く少しは緊張感持ってまた点獲れれば良い。ワクワクしているので、絶対に勝ちたいです」。決勝でも誰より走り、ゴールも決めて仲間たちと“夢の”全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

TOP